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【番外編】 ページ13









いつもより遅めに起床して、身だしなみを整えてから寮を出て、自分の教室へと向かうとそこには既に白布がいた。理由を聞くと、今日は朝練がないとのこと。




「…白鷺、」

「っん、…ひょこ(チョコ)?」




口の中にあるそれは紛れもなくチョコだった。溶けていくチョコを食べながら白布を凝視。
目で言葉を送ったつもりではいる。伝わっているかどうかは別として。




「今日、ホワイトデーだから」

「あぁ、そーいえば」




周りの男子がソワソワしてた(?)のはそのせいか。

あっ、と白布が何かを思い出したかのようにおもむろに声を上げた。その行動に首を傾けていた私に気づいたのかついに口を開いた。




「今日、男バレからお返しあると思うから色々頑張れよ、色々」

「2回言われたことについてちょっと聞きたいんだけど」




ジト目で白布を見つめていると、どこからか大声で呼ばれた。




「Aさんちょっといいですか!?」

「………」




大声で私の名前を呼ぶ五色。それを面倒くさそうな目で見る私に、その光景を鼻で笑う白布。




「五色、目立つから声抑えて」

「すいません!!」




学習能力が無いのかな、五色。

首に手を置いて五色がいる扉に向かい、目の前に立つと目の前に差し出されたのはカラフルなマカロンとキャンディ。




「っ、そ、そういう意味なんでっ受け取ってください!!!」




またもや大声で、そして頭まで下げた五色。

……だから視線が痛いんだってば。まぁ、




「…ナマイキ」




五色の手からマカロンとキャンディを取った後に、背伸びをして五色の額にデコピンをしてから少しだけ口角を上げた。




「ありがと、五色」

「!!
は、はいっ!!」




満足げに笑って走り去って行った五色の姿を一通り見てからまた教室へと入った。




「無駄に目立つ……」

「災難だったな」




マカロンとキャンディを抱えてまた白布のところへ戻ると再度、鼻で笑われた。
そして目線を私が持っているマカロンとキャンディの方へと向けた白布。




「意味知ってるんだな」

「……さぁ」

「ちっ、」




なんで舌打ち。

まぁこれは私に向けてじゃなさそうだけど。




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ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…??(すっとぼけ顔)コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2020年6月24日 21時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…?あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い!更新頑張ってください! (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります(真顔)。応援ありがとうございます! (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え?夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、  めっちゃ応援してます! (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう!!自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね!!更新頑張ります! (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろい | 作成日時:2019年3月8日 22時

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