顔合わせの時間 ページ4
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「失礼します」
椚ヶ丘中学校に着き、すぐ理事長先生の元へと向かう。扉を叩くき、部屋に入るとそこには謎の威圧感を醸し出した理事長先生が居た。
その姿はどこか既視感があって頭の片隅で森さんに似ている、なんて考えた。
「徳永Aさん、ですね。防衛省の方から話は伺っています」
「なら、話は早いですねぇ。私は3年E組の生徒として此処に在籍することになるのでよろしくお願いします」
「では………どうしましょうか」
「どうしましょう、とは?」
今からE組の生徒なのに、どうもこうもないと思うんだけどなぁ。
そんな私の考えを無視するかの様に理事長先生は口を開く。
「徳永さんをどんな理由でE組に落とすか、ですよ」
「……なら、こんな理由は如何です?私がそのトロフィーを割る、だとか」
理事長先生の後ろにある沢山のトロフィーを指さして静かに笑う。
それと同時に聞こえてきたのは誰かが理事長室に来る足音。
「あの、すいません」
「何か?」
「もう割っちゃいますね」
ガチャリ。
扉が開いた音がした瞬間に、トロフィーを素手で割った。そうした後に先程来た先生と理事長をチラリと見てからほんの少しだけ口角を上げて笑う。
「是でE組行き、ですね?」
「……良い結果を期待しています」
あんまり期待しないで。そんな意味を込めて曖昧に笑った。顔を青くしている別の先生には目を向けずに理事長室から退出した。
さてと、次に行くのはE組専用の旧校舎。といっても教員室だけど。本校舎を出て坂道、山を登るために足早に向かう。
「異能力を使ったらバレるかなぁ」
邪魔な髪を束ねつつ、坂を上がって行く。やっとの事で旧校舎へと着いた。目に映るのは所謂、あずまやのような校舎。
………何時もこんな所で勉強してるんだ。他人事のように思いながらも校舎の中へと足を進めた。そして教員室の扉を叩いて入室する。
「失礼します。………部屋は合っている、のかな?」
「合っている。突然すまない、大変だっただろう」
「ぜーんぜん」
そう言ってから黄色いタコ、超生物を見据えた。太もものホルダーにある本物の銃をタコに向けた。
「……あー、効かないんだったっけ?」
思い出したかの様に笑って云う。
そして銃を撫でて、また元の位置へと直した。
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ろい(プロフ) - 零さん» ひぇっ、恐れ多いです…。今週の更新はあまり出来ませんが来週は頑張ります!!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2019年6月20日 23時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - めちゃめちゃ面白いやんけ……暗教も文ストも好きだからめっちゃ好き……))更新無理しない程度に頑張って下さい!楽しみしにしてます!!! (2019年6月20日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 柊まふさん» 最高と言っていただけるなんてすっごく嬉しいです!今、書き直しをしているのでまた1から読んでみてみるのも面白いかもしれません、是非どうぞ! (2019年5月23日 6時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
柊まふ(プロフ) - 最高です!更新 楽しみです! (2019年5月22日 16時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 無気力さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろい | 作成日時:2019年4月14日 20時