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序章 ページ2








「A、聞いていたか」

「……まぁ、聞いてましたよ」




国木田さんから貰った資料を見て答える。一通り目を通して再度、ニコリと笑いながら口を開く。




「つまりは、月を破壊した超生物が担当しているクラスの生徒及び教師を護衛しつつ、その超生物を暗殺すること。
が今回の依頼内容ですよねぇ?」

「あぁ、その通りだ」




その超生物は現在、東京都の椚ヶ丘中学校の3年E組の担任として住在。
超生物の監視及び暗殺の術を享受するため防衛省の烏間さんが副担任として身を置いている。そして防衛省が極秘に雇った海外からの殺し屋、イリーナさんは英語の教師として住在。




「この教室に私が生徒として身を置くことになるのは理解したんですけど、…私は学校なんて行ったこと無いですよ?」

「………………太宰と乱歩さんの推薦だ」




私がジロリと国木田さんを見ると、苦虫を噛み潰した様な顔をしてそう云った。
この探偵社の頭脳派である二人に云われて仕舞えば、それこそ従うより他はない。

脳裏で太宰が意地の悪い笑みを見せたことを想像して意図的な苦笑いを国木田さんに見せる。




「そういう事なら」

「理解してくれて助かる。一週間の準備期間がある、今のうちに荷物を纏めておけ」

「はーい」




書類を纏めて席を立つ。探偵社から出ようと扉を開けるとそこには敦くんが居た。




「あっ、Aちゃん!太宰さん見なかったかな?」

「うーん…川、若しくは街の方じゃない?」

「ありがとう!」




そう云ってまた走って探偵社から出て行った敦くん。
却説、私は仮の住まいを確保しようかなぁ。





そこから一週間なんてあっという間だった。起床して直ぐに初めての制服に身を包み、鞄を持つ。護身用にナイフと銃を持って、東京都へと向かう為の準備をした。

その時、後ろから何かに引っ張られるような感覚を覚えた。後ろを見るとそこには太宰がいた。




「寝ぼけてるの?」

「起きてるとも。……もう行ってしまうのかい?」




そんな目で見ないで。そう云いたくなるような目で私を見る太宰。
例えるなら、行かないで欲しいと云っているような。




「困らせる心算はなかったのだけれど」

「……行ってきます」

「うふふ、行ってらっしゃい」




一生の別れではないのだから。
そんな思いを胸に抱き、外へと出た。





_____之は単なる序章にしか過ぎなかった。

そう気づくのは何時になるだろうか。

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ろい(プロフ) - 零さん» ひぇっ、恐れ多いです…。今週の更新はあまり出来ませんが来週は頑張ります!!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2019年6月20日 23時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めちゃめちゃ面白いやんけ……暗教も文ストも好きだからめっちゃ好き……))更新無理しない程度に頑張って下さい!楽しみしにしてます!!! (2019年6月20日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 柊まふさん» 最高と言っていただけるなんてすっごく嬉しいです!今、書き直しをしているのでまた1から読んでみてみるのも面白いかもしれません、是非どうぞ! (2019年5月23日 6時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
柊まふ(プロフ) - 最高です!更新 楽しみです! (2019年5月22日 16時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 無気力さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろい | 作成日時:2019年4月14日 20時

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