脱走チュー___ひきまる ページ40
.
▶脱走チューから
ロケバス内。
まふまふの横に座っているねむり。眠いのか目は閉じかかっている。
「ねむりっ、寝ないでっ!」
「…んー、」
「んんっ、かわ、」
目を擦り、軽く欠伸をするねむりの姿は軽く少女らしい。
カメラが回っていないと思ったのか横にいたまふまふは頭を撫で回した。
「いや〜、まふまふ。
今日はおいしいチーズを食べるって企画なんだろ?
楽しみだニャ〜」
「さかたん、それねこだよ」
その言葉にいち早く反応を示したのはねむり。今さっきまで漂っていた眠たそうな雰囲気はどこに行ったのか笑いながら坂田にそう言ったのであった。
「敵やな、スパイだこいつ猫だぞ」
「ねむりも言ったってー」
「さかたんのスパイー」
「軽いな」
ねむりの後ろに座っている志麻がねむりの髪の毛を整えつつもまふまふ同様に頭を撫でる。撫でられた本人もご満悦のようでマスク越しに微笑んでいるのが分かるほど。
「いや〜、この先何をされるんだろ」
「まちゅまちゅ」
「あははっ、」
《ここから先はまちゅまちゅにツボるねむりをご覧下さい》
「なにか見えるでちゅか?」
「まちゅまちゅ、んははっ」
「はいはいツボらないツボらない」
ツボるねむりを宥め(?)ながら辺りを見渡すまふまふ。すると今先程まで笑っていたねむりが何かを見つけたのか声を上げた。
「あ、まふくんあれ、」
「あっ!…学校?」
どうやら学校らしい。
大人になった今、学校なんて縁のない場所で何かをすることを楽しみに思っているのか子供のように窓に張り付いていたねむりだった。
「ここがネズミの学校か」
「そうなの?志麻くん」
「…多分?」
ふにゃり。
志麻とねむりの周りに漂うその雰囲気はほんわかしている。
そしてロケバスが止まり、下りる一同。
「……あ、これってちゅーって言った方が良いの?」
「ねむり今の可愛い、もっと言って」
「あはは」
センラの要求にも乾いた笑いでスルー。
「なんで連れて来られたんだろ」
キョロキョロ。
そう言っている間にも辺りを見渡すねむり。
グラウンド中央部まで歩いて行くとアナウンスが鳴り響いた。
「歌い手の皆さん、こんにちは。
たった今、皆さんはこの学校に閉じ込められてしまいました」
「えっ!」
アナウンスを聞いて1人を覗いて後ろを振り返る歌い手達。
その1人はボーッと校舎を眺めていた。
550人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ろい(プロフ) - 紺狐さん» 初コメありがとうございます!脱走チュー書かせていただきます!お気遣いありがとうございます、無理しない程度に更新頑張ります! (2019年7月21日 19時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ののかさん» コメントありがとうございます!是非是非書かせていただきます! (2019年7月21日 19時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
紺狐(プロフ) - 初コメ失礼します!毎回楽しく拝見しております!m(_ _)m脱走チューの続編ぜひ見たいです!私も結構掛け持ちしている身(ただし更新は亀)なので、無理しない程度に頑張ってください! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 4baaee953b (このIDを非表示/違反報告)
ののか(プロフ) - お話とっても楽しく見させてもらってます!!脱走チューのお話是非是非見たいです! (2019年7月20日 22時) (レス) id: 0d57349aa4 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 闇月 神楽さん» 好きコール嬉しいですー!パスワードはutaite0708です! (2019年7月9日 14時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ろい | 作成日時:2019年4月7日 21時