ワオ… ページ9
「アラスター…」
そう呟けば青年は笑みを深めた
「アル、とお呼びしてもいいですが？」
「…アル…」
「はい。マイディア」
心底楽しそうに笑う彼に私はまだ戸惑っている
「あなたいつの間に甘い言葉をはけるようになったの？
随分成長したわね」
「……」
私がそう言うと彼は片眉をあげ
なんか気に入らなさそうな反応をみせた
「待ちに待っていましたからね
Aを見れば自然と出てきますよ」
「…あら、そうなの」
揶揄うような感じで言ってくるので
ぐいっと彼を押しのけ距離を取ろうと遠ざけた
「やはり人間に化けても
力は強いですね」
「違うわ！違う！
ほら私はマジシャンだから！
トレーニングもかかさないのよ
それに見たでしょう？マジックを！」
「ああ、あの愉快で可笑しなショーですね」
意地悪そうな顔で言われたので少しムッとする
たしかにあれは初めてやったことだから
なにも洗礼されてないし恥ずかしさの塊だし
黒歴史確定かもしれない
あのうさぎさんのステップは目を見張るものが
あったはず
「そうむくれないでマイディア
笑顔を見せてください」
「もう…」
私の頬摘み 無理やり口角をあげてくる彼に
眉を下げながらため息をはく
「そういえば私はあなたの名前を
あなたが18になるまで知らなかったのね
アラスター」
「言っていませんからね 聞かれもしないですし」
「そうね」
何度も会うとは思っていなかったし
そもそも名に興味もわかなかった。
それなのにこうして会って
名前も知って…
私が人外であることは知っているのに
恐れず関わるし…
「アラスターはとっても変な人ね」
「心外ですね、まあでもあなたには勝てませんよ」
「まあ！」
目を細め笑いながらそう言えば
アラスターは驚きながらも笑顔で私に勝てないと言った
まるで私がとっても変な人みたいに言うじゃない！
それにケラケラと笑う
「マイディア
今回はいつまでいるんですか？」
「そうね それほど長くはいないわ
2時間ぐらいかしらね」
「いつもそうですね
もっと長くいるつもりはないんですか？」
「今のところ考えていないわね」
「それは残念」
全く残念がってるふうには見えないアラスターに
ふふふと笑う
「アラスター お茶はいかがかしら？」
「喜んで」
お茶に誘えばのってくれるアラスターに嬉しくなる
なんだかんだ彼と話すことが楽しみであるのだ
パチンと指を鳴らせばポンッと音を立てながら
ティーセットが乗った机と椅子がでてきた
さあ、ティータイムね
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どどんこ(プロフ) - ：柄乃空ちゃん：さん» ありがとうございます。柄乃空様！拙いものではございますが少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。また、返信遅くなりましたこと申し訳ございません。引き続きよろしくお願いいたします (4月21日 22時) (
レス) id: c5997018ae (このIDを非表示/違反報告)
：柄乃空ちゃん： - 神作の予感✨更新頑張って下さい！ (2月16日 2時) (レス) @page1 id: b670a6340b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どどんこ | 作成日時：2024年2月15日 22時
