アイドルだって・・２【Hokuto.M】 (ページ25)

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今はそんなことより舞台に集中しなきゃ。

音ちゃんに誰か来るかもね？なんて小さく返事をして舞台が始まるのを待った。

そして会場が暗転....したところで小さなライトを頼りに客席に入ってくる影。

流石にアレじゃ誰かわかんないや。

北斗くんが見学に来るかも、なんてそんなのありえないし。

そんな邪念は幕が開くと同時に消え去っていった。

..そして、1幕と2幕の間にある幕間。

怒涛のミュージカルの圧に翻弄されているといつのまにか暗転していた客席に明かりが灯った。

『うそ、でしょ...？』

それは見学に来ていたその人もそうだったみたいで、普通明かりがつく前に客席から出ていくはずだけど一歩その動作が遅れたようで明かりがついたその時もそこにその人物はいたというわけ。

音「え、北斗..！？」

感染対策だって言ってるのに、静かにしなきゃいけないのに。

一瞬客席が小さく揺れた。

ザワ..ッって音が私には遠くに聞こえた。

『北斗、くん...』

音「え、やばいじゃん！きょもほく！！
白玖ちゃんアタリ回ひいてる！すごい！」

横で音ちゃんは大興奮。

周りのオタクも急いでスマホを取り出しレポを書いている。

前までの私なら同じように騒いで、呟いてたはずなんだけど....

なに、してるの？

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