１７２話 ページ27
イタリアのランチは日本と比べ量が多い。
しかも当のボスであるXANXUSは肉を好む。
だが待たされるのがとことん嫌いな彼は、ちまちまと出されるコース料理を好まない。
なので必然的に出される料理は肉中心のものばかりで、一気に出すようにしている。
まあ食べている最中での幹部達の喧騒が止むことは滅多にないが、今日はツナ達もいる。
本部に彼らが来た時より好感を持てたらしい幹部達が怪我を負わせることはない。
「う゛お゛ぉい！ベルてめぇ、殺されてーのかぁ！！」
「ししし、出来ねーくせに」
「うるさいぞ貴様ら！ボスのお食事を妨げる気か！」
……ない、と思いたい。
席順は何時も俺達が使うテーブルと向かい合うように座っているのがツナ達だ。
ルッスが料理を持ってくるまでの間、ひたすら幹部達の揉め事を眺めている。
因みに群れたくないらしい恭弥と、マフィアを嫌う骸は別室で食べると言い出しそうだったが、
思ったより大人しく席につき、他と同じように待っている。
まあ、幹部達の実力を眺めたいだけなのかもしれんがな。
運ばれてきたのは『ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ』、
フェレンツェ風の特大ステーキだ。
これは生後12ヶ月以下のキアーナ牛肩ロースを分厚く切った豪快なステーキで、
最高級の肉しか食べないと豪語するXANXUSの口に合うよう、勿論A5ランクの牛肉を使っている。
ごてごてとしたものよりシンプルな味付けを基準に、俺とルッスで共同制作したのだ。
他にもトマトとモッツアレラチーズのカプレーゼやロゼッタといったパン数種類など、
数多くの料理が広いテーブルにところ狭しと並ぶ。
本場のイタリアンに慄くツナには、獄寺がサポートしている。
マナーなど、別に気にする必要はないというのに。
「紫苑さん……俺イタリア料理のマナーなんて知りませんよ…」
「気にする必要なんてねえぞぉ。
ボスさんを見てみろ、いい例だろーがぁ」
俺が言葉を発する前に、スクがXANXUSに向けて顎をしゃくり上げながらそう示す。
まあ確かに、彼はＴボーンのステーキを"貪り食う"という表現で食べていた。
ぶちぶちと骨から肉を食い千切る様は正に野獣。
パーティなどのきっちりした場では完璧だろうが、ここではいつもこのような食べ方だ。
彼にとってこの場は、自分自身を取り繕う必要のない場所。
少しは気を許されているといってもいいよな。
俺は人知れず笑う。
こんな騒がしい中だ、俺に気づいた者などいないだろう？
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misyou.go2(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！常識がちょっとずれた夢主なんでそう言ってもらえてうれしいです！これからも頑張りますので("´∀｀)b (2017年3月31日 20時) (
レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - おぅ……夢主らしいツッコミだな……。ハラハラドキドキで読んでます。これからも楽しみにしてます！ (2017年3月31日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 桜さん» な、なんと貴方からの応援…！ これは本当頑張らねばなりませぬな！！ (2017年2月14日 18時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いよいよ原作未来編ですね！ ものすごく楽しみです！ 今からすでにワクワク状態ですｗ これからも更新応援してます。 (2017年2月14日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go2(プロフ) - 出席番号・32番さん» おお！ありがとうございます！ (2017年1月8日 9時) (レス) id: ffd771d2d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：misyou.go2 | 作成日時：2016年9月15日 14時
