755話 ページ5
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「はぁ、お腹空いた…」
「Aよく頑張ったね〜!」
ほんとに自分でも思う…
私偉いよ、もっと褒められるべきだよ…
私がカーディガンの袖を伸ばしてるのに気づいたのか、遊木さんが不思議そうに手を見ていた
や、やばい…
「Aちゃん…」
「あ、あ〜!お腹空いたな〜!」
「叫んだら余計にお腹が空くと思うが」
「Aってたまに変だよね〜♪」
私は至って普通だよ…
いやまぁ全人類みんな等しく変人っていう説を私は推してるんだけどね?
ってそうじゃない!
「月永さん!貴方はぜったいに変人です!!」
「ん?なんの話だ?もしかして宇宙人が侵略してきたおれの歌の続きを考えてくれてるのか!?」
「どんな歌だそれは」
「わははは!いいぞいいぞ!迷える子羊ちゃんは人間の欲に負けて彷徨う行動を表してるもんな!描ける!今なら空前絶後の名曲が描ける気がするっ♪」
お坊さんなみの肺活量だなぁ…
感心してると、月永さんは私の手を取ってきた
「え、ちょっ…!」
「やっぱりおまえ大好きだ!愛してる、よ…」
「えええぇ!?Aその手大丈夫!?」
「っ…!?」
「…?」
月永さんの顔がどんどん真っ青になっていく
人の痣とか見るの、苦手なタイプだったのかな
確かにそんなの見たくないだろうしね…
「…だ、大丈夫かおまえ!?誰にやられた!?」
「ボールにやられました…」
「こういう時どうすればいいんだ!?保健室か!よし行くぞ!」
「え!?あ、あの…!」
簡単について行くなって、つい最近教わったばっかりなのに…!
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年2月28日 19時