790話 ページ40
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「…!」
私はたまたま、口論してるとこに鉢合わせてしまった
今からお買い物に行きたかっただけなのに…
「ですから、僕は柊Aさんと直接話をしていて…」
「なら本人に確かめてから話を進めましょう」
「いえ、もう交渉は成立してるんですよ。僕を誰だと思ってるんですか?」
「知りません」
あの人、学校まで来てたんだ…
「Aさん!?」
「カジノはもう良いんですか?ゴッドファーザーの継承者さん…でしたっけ」
「お前…俺のこと馬鹿にしてんのか!!」
「え!?ご、ごめんさい!」
マネージャーさんに止めてもらうと、今にも殴りかかってきそうな人を眺めた
ちょっと様子を見たい
「良いんだぞ!こっちはお前がカジノでぼろ儲けしたことを話せるんだ!」
「なっ、Aさん。それは本当ですか?」
「あはは…ちょっと連れてかれまして」
「バラされたくなかったら俺に従え!!!」
私はその人の目をしっかり見つめた
すると、少しだけ怯えていた
やっぱり…私にもお母さんみたいに、ほんの少しでもそういう風格があるのかな
「なに考えてんだてめぇ!!」
「だから…落ち着けって言ってんだろうが!!」
「ぐっ!?」
マネージャーさんに強くどつかれると、その人は倒れ込んだ
ひゃああ、怖い…
「ハロウィンのライブ、見に来てください!」
「…は?」
「私は利用価値があります!それをライブで見せたいんです」
「な、何を言ってるんですかAさん?」
「そこで私を見てから判断してください。利用価値があるのか、ないのか」
私の言ってることはバカげてると思う
いつもは絶対にしないけど、私は指を指した
「私の環境じゃなくて、私をジャッジしてください!」
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年2月28日 19時