753話 ページ3
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「お母さんが超怖い理由がようやく分かった…」
「そ、そうか」
「なんでだったの?」
「…」
「無視!?」
私が今までお母さんの言葉に抗うのが怖かったのは、お母さんに独裁者としての風格が残ってたから…
そう考えると、反抗した私凄くない?
「はっ、もしかして私アンチの天才…!?」
「どういう思考回路でそうなった」
私、お父さんの分身みたいに思ってたけど違った
お母さんのことを知るようになってから、私とお母さんの似てるとこにいっぱい気づくようになってきた
もしお母さんが死んじゃってたら
この事実に気がつけないまま、私は…
「体育あるし、そろそろ行こ!」
「う、うん!」
「二人ともまた体育館でね〜!」
「ばいば〜い!」
そういえば、スバルくんって明星さんによく似てる
まるで高校生時代の明星さんそのものみたい
あの人の高校時代のビデオなんて、もうどこにも無いのかと思ってた
お母さん凄い…
執着深いのもちゃんと役に立ってたんだね
「いや〜、人生って面白いね」
「なんか今日ずっと考えてるよね?」
「うん…」
「もしかして、それがドラマと何か関係してるの!?」
「…へ?」
あぁ、そっか
ドラマ出演の話してたもんね
「う、うん!役になりきるのが大事って教わってたから、ちょっと考え込んでて…!」
「本物の役者さんみたい!」
「私が役者名乗ったら殴られちゃうよ〜♪」
体操服に着替える途中、私はある事に気がついた
「あれ…」
「どうしたの?」
「う、ううん!何でもない!」
私、りっちゃんからもらったネックレスなんてポケットに入れてたっけ?
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年2月28日 19時