8話 ページ8
✩
「なぁA」
「んん?な〜に?」
「凛月がおれ以外になつくの、はじめてだったんだ」
「へぇ〜!」
「おまえ…」
「…?」
「すごいな!本当におまえ何者だよ!」
な、なんかまた興奮してらっしゃる…
嬉嬉として語ってくれるのは有り難いけど、そろそろ帰らないとお母さんが家に帰ってくる
「いっぱい遊びに来てくれ!だいかんげいだからな!」
「ありがとう!」
「あっ、でも…これだけは注意しろよ」
「…?」
「凛月はおれよりきゅうけつきの血がこく生まれてきたんだ。だから、血がほしいって言われる時があるかもしれないぞ」
吸血鬼?
SF映画みたいな話をするんだなぁ…
…え、本当に?
「うそだよね?」
「ここでうそつくわけないだろ」
「…れいちゃんもきゅうけつきなの?」
「うん」
「…にんげんときゅうけつきのハーフ?」
「うん…たぶん」
は?何言ってんだこいつ
みたいな顔を私がしてると、れいちゃんはちょっと落ち込んだ表情をした
あ、やばい…
そう何となく感じた
「そうだよな。こんな話、どうせしんじないだろ」
「あ、いや…」
「おれたちは生まれたときから変わってるんだ。それが分からないなら、しかたな…」
「わ、分かった!しんじるから!」
「でもさっき…」
「しんじるってば!」
人には言葉でも触れられると弱い部分があることを、この時私は幼くして知った
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2020年3月15日 0時