幸せのおすそ分け１【あんスタ】 (ページ27)

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27話ページ27

✩

｢次はここ。聞かれてる答えはkmだから、600mをkmに直すと？｣

｢えっと…0.6km？｣

｢そうそう。それで、時間は午後1時45分だから…｣

私が一人でずっと悩んでた問題を、れいちゃんは見ただけですぐに分かりやすく教えてくれた

侵入方法以外を除いて、れいちゃんってやっぱり凄い人なんだなぁと改めて実感した

お母さんが来ないか心配だけど…

その後も、何故か私はれいちゃんにひたすら算数を教えてもらっていた

｢やった…できた！｣

｢すごいな～。あと分からないやつは？｣

｢あるけどやりたくない…｣

｢まぁ後でいいだろ｣

｢えっと…なんでれいちゃん、わたしの家に来たの？あと、ここ二階なのにどうやって…｣

｢まおから話を聞いてな、変だな～って思って来てみたらドアたたきながらないてるAを見つけたから、何となくさっした｣

｢す、すごい…！れいちゃんありがとう！｣

私がれいちゃんの観察眼と理解力の良さに感動してると、下から階段を叩く音が聞こえた

一瞬で私の心が冷えきったような感覚を覚える

｢A～？一人で何騒いでるのよ。終わったの？｣

｢れ、れいちゃん…！ここかくれて…！｣

｢お、おう…分かった…！｣

私はベッドの下にれいちゃんを押し込んだ

どきどきしながら、私は部屋の扉が開く音を聞いた