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3687話 ページ37

✩✩


「ようやく離れてったか…」

「さすが奥さまですね。昔から、約束だけは守りますよね」

「やっぱり執事さんってAのこと貶してる?褒めてる?」

「褒めてます」


ん…?

執事はAの服を持ってくると、白色のいかにも怪しそうな薬が入った瓶を取り出した


「凛月くん」

「なに?」

「凛久くんに取り憑いてた俺とAちゃんの子は、もう完全に消えた」

「え?」

「Aがなんかしてくれたっぽいね。何とかするって本人言ってたし」


は?

あかり、この様子だと執事も…

こうなるって知ってたの?


「な〜に知らんぷりしてるんです?凛月さんも知ってるでしょ」

「は?な、何が?」

「あれ?なんかもう、過去と未来行ったり来たりしすぎて、頭が変になってるわ…」

「…?」

「それじゃあ!」


びっくりした…

あかりはそう言うと、急に堂々と笑ってみせた

そこにAの面影が見えて、一瞬本当にAと見間違えそうになったのは内緒だけど


「凛月さんも!一緒に戦おう!いいや!幸せにしよう!」

「…?」

「執事さん!おっけー!?いいや!私の相棒!」

「うん。…凛月くん」

「な、何なの?」



あぁ…今から始まるんだ

俺は覚悟を決めて、執事の最後の言葉を待った



「こんなに色々、散々振り回しておいて…今さらこんな事をお願いできないのは分かってる」

「…本当にそうだからね。俺はAと違って優しくないから、はっきり言うけどさ」

「あはは。本当に、優しい夫婦だな」

「それで?最後の言葉はそれでいいの?」


そう聞くと、執事は地面に頭をつけた


「世界で一番、大切な、俺の家族を…助けてください」

「…はぁ。仕方ないなぁ」


俺はそいつと少しでも同じ目線になる為に、しゃがんだ


「俺の家族の為に、死んでくれてありがとう」

「全部、自業自得だ…」

「それじゃあね」

「…ああ」


最後の最後に、執事はこんなことを言った


「あかりちゃん」

「んん?」

「君たちMessiahのお祭りを、楽しみにしているよ」

「(どういうこと…?)」

「任せてください!」

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作者名:赤月 音 | 作成日時:2022年11月8日 19時

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