二十三話 ページ23
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「お姉さん、いい匂いがする…」
「へえっ!?に、匂いを嗅がないでくれません!?」
「この匂い…」
でかい声が聞こえて、俺はいつの間にか気絶してたことにようやく気がついた
「わあああっ!!こ、こうなったら…奥の手を…!」
「むっ、何をするつもりだ!みんな、気をつけろ!」
「えい!」
「「…」」
高峯に抱きつかれてたAは、急に可愛らしい声を出した
…命乞い?
いや、こいつさり気なく何か押さなかった…!?
「な、なんスかこの煙!?けほっ…」
「なんだか、眠くなってきたでござる…」
「ん〜…!」
「けほっ、こほっ…」
こいつ、自分の服に睡眠薬を隠し持ってたの…?
俺をゆっくり地面に置くと、誰かがその女に何かを渡しているとこを見た
「すぅ〜、はぁ…助かったよ〜、ありがとう…!」
「…?」
「バレちゃった感じするし、瀬名泉くんとこの子を両方とも連れて行こうと思うんだけど…」
「それじゃあ、拙者は高峯くんをおんぶするでござるよ!」
「(…は?)」
今の声、聞き間違いじゃないよね…?
「ありがとう…ていうか、さっきの手裏剣本気で投げてた?」
「もちろんでござる!もし本当に捕まえられたら、この煙でA殿は難を逃れると信じてたござる♪」
「あはは…仙石忍くんに恐怖を感じたの、これで二回目だよ…」
流星隊にまで、まさか敵が紛れ込んでたってこと…!?
こいつ、アイドルも味方につけてたなんて…
「っ、すぅ…」
「あれ、今起きてなかったでござるか?」
「え?」
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2022年7月30日 14時