レポート29・愛してるゲーム ページ29
月永side
｢あ、あい…シ…テル…｣
｢愛してる♪｣
｢ぐわあっ！無理！やっぱりダメ！｣
｢そんなんじゃカレシクンも振り向いてくれないぞ〜？｣
そう言うと、Aはぴたっと動きを止めた
本気だな〜♪
｢あ、いし…てる…！｣
｢こうだぞ。愛してるよ、お姫さま…♪｣
｢なんかレオくんきもい｣
｢酷いな！？｣
｢…ごめんね。私が練習させてって言ったんだから｣
珍しくAが謝ってきた
恋をするとこんなに人って変わるんだな
Aってもっと冷静なイメージだったのに
｢クールなAはどこにいった！｣
｢え？私がクール？｣
｢愛してる…♪｣
｢｢ぎゃあっ！？｣｣
ぽかんとしてるAに気を取られてると、いきなりテンシがおれたちの耳元で囁いてきた
｢ふふっ、二人って実はそういう関係だったのかい？｣
｢違いますよ！！！｣
｢全力で否定された！？いや確かに違うけどな！｣
｢無事に彼と結婚の約束ができたんだよね。おめでとう♪｣
｢あ、ありがとうございますっ…！｣
結婚？
あぁ、だから急に愛してるゲームを始めたのか
…え？なんでだ？
｢実はその、お情けで婚約が決まったというか…｣
｢好きじゃないのにOKされたのか？ひどい話だな〜｣
｢うぐっ…それで、振り向いてほしくて…｣
｢…ふふ♪｣
んん？
テンシは何か知ってそうな顔だな
｢天祥院さま、私はお先に失礼いたします。レオくんまたね｣
｢じゃあな〜！｣
｢ばいばい♪…面白い話だね｣
｢何がだ？｣
テンシは楽しそうに、閉じた扉を見つめた
｢彼はもう、Aちゃんに夢中になってるのにね｣
｢その彼って誰なんだ？｣
｢君もよくご存知の人だよ｣
分からん！
まぁ、Aが惚れるんだから良い人なんだろうけどな
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りっちゃん
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2022年3月8日 8時
