【ナンバカ】もう一人の兄 (ページ33)

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兄３２ページ33

―――棗 side

異「説得力ないよ兄さん」

棗「……ッぁ……」

冥「今日は、少し意地悪してやるよ」

異「上手にお強請り出来たら、優しくしてあげる」

棗「ゃ…ッ…ま、て……ッ」

結局、俺が意識を手放せたのは朝方で冥と異土はどこかスッキリした表情を浮かべながら寝ないで朝食を作りに行った

俺がやっと起きれたのは昼頃で、身体を動かせば腰が悲鳴をあげるからまだベッドに横になったまま出られない

すると、扉をノックする音が聞こえ俺は慌てて服を着てから痛む腰を我慢し扉を開ける

そこに立っていたのは七罪で、何やら手には薬らしき袋を持っていた

棗「えっと……」

七「腰に効く薬だ、飲め」

棗「腰！？」

七「先生から渡すよう言われた、つべこべ言わずに受け取れ」

棗「おっと……」

七「じゃ、確かに渡したぞ」

棗「あ、七罪！」

七「なんだ」

棗「ありがとな、これ届けてくれて」

七「……ふん」

七罪は薬を俺に渡すとその場から去っていく

何で先生から腰に効く薬を渡されたのか謎だけど、タイミングが良かったからある意味怖い

きっと俺達の関係に気付いてる人は何人か居る筈だ

二人の俺に対する態度とか、接し方とか色々そういった事がまるで恋人にするかのような行為ばっかりだから

普段から無表情の異土が俺に笑ったり、口が悪くタバコとかすぐに吸う冥が俺の前では絶対に吸ったりしない

かなり前に、俺がボソッとタバコが苦手と言っていたのを聞いた頃くらいから俺の前では吸わなくなった

出来ればタバコ自体あまり吸って欲しくないけど、頑張ってるご褒美にタバコで癒されるならそれくらい良いかとも思ってしまう

取り敢えず、俺は扉を閉めて七罪から渡された薬を飲む事にした

飲んで暫くすると、腰の痛みが和らぎ歩くのも苦じゃなくなった俺は執事服に着替え部屋から出る

するとリビングで酒を飲んでいる五死郎と一角の姿を発見した

棗「おーい、何昼間っから酒飲んでんだコラ」

五「あ、棗だ〜」

一角「あ？良いだろ別に、減るもんじゃねぇんだしよ」

棗「あのなぁ、酒を飲むなら夜にしてくれ。昼間っから飲まれると面倒なんだから」

五「何で面倒なの？」

棗「俺も飲みたくなっちゃうから」

一角「そっちかよ！！」

五「え！？棗も酒好き！？」

棗「酒好きです！」

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