刀剣、いざ参る 【刀剣乱舞】【ミュージカル】

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「…あ、つばさくん…えぇ…あぁー…そうッスね、俺が出すんで…はい…じゃあおやすみ、返しまーす」

つばささんが何を言ったのかはわからないが流司くんが受けるだけだったってことは言いたいことを全部言ったのだろうか、それとも流司くんが酔って何言ってるのか分かってないか…。

「もしもし、変わりました」

『あ、流司が払うって言ってるからお金は払わなくて大丈夫だからね、じゃあ、おやすみ。それと、三日月時雨本当におめでとう』

「あ、ありがとうございます！おやすみなさい」

まだタクシーだったのか後ろでヒュー！という声が聞こえたが、あの崎山つばさにおめでとうなんて言われたら舞い上がってしまうのは仕方がないことだと思う。テレビで子役活動していた時も自分より年上のアイドルとか国民的イケメンと共演したりすることはあったが活動をしなくなった中学2年から今まで7年位ブランクがあるし、この前なんか昔の子役の今はどう生活しているのか？なんてバラエティー番組にインタビューされて久しぶりにスタジオに行ってカメラを向けられたくらい、既に昔の人として扱われている。

「あー！ちょっとなにこれ！」

流司くんがスマホを見ながら騒ぐからチラリ覗き込むと寝顔の写真だった。あ、と声をこぼせばすぐさまこっちを見てどういう事?!と眉間にシワを寄せて目を細め、口をすぼめて怒っていた。

「ごめんね？でも肩に寄っかかって来たから寝顔見えて、カメラ向けちゃったと言うかなんと言うか…ごめんね？」

肩に寄っかかってきたのは確かだし、と思いながらカメラを向けたことをごまかすと前を見て喋っていたけど振り向いてびっくりしたような顔をしていた。コロコロ表情を変えてまた可愛いなぁと思ってケラケラ笑っていると手を合わせて謝ってきた。

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