チート異能力持っていますが何か？（1）

ヨコハマ　ギャングスタア　パラダヰス　１ ページ13

No side in 喫茶「うずまき」
谷崎：すンませんでしたッ！

敦：へ？

谷崎：その試験とは云え随分と失礼な事を

敦：ああ いえ 良いんですよ

つい数時間前まで騒ぎが起こっていた探偵社。さっきとは違うみたい。

夢花：皆さんお代わりはいりますか？

全：お願いします(わ)。

夢花：皆さん息ピッタリですね。かしこまりました。

太宰：夢花ちゃん今日も君は美しい。私と心中してくれないだろうか？

風奈：夢花に何するつもりですか！

ナオミ：いくら太宰さんでしても、それは許されませんわ。

谷崎：ナオミ、怖いよ怖い。

それもそうだ。風奈は蹴りを入れる姿勢で、ナオミは谷崎にくっついているが、その目は太宰をにらんでいる。

そんなこんなの探偵社の雰囲気が変わるのは敦君の言葉だった。

敦：そういえば皆さんは探偵社に入る前は何を？

辺りがやけに静かになる。

太宰：何してたと思う？なにね定番なのだよ。新入りは先輩の前職を中てるのさ。

敦：はあ……じゃあ……谷崎さんと妹さんは……学生？

谷崎：おお中った。凄い。

ナオミ：どうしてお分かりに？

敦：ナオミさんは制服から見たまんま。谷崎さんのほうも――齢が近そうだし勘で。

太宰：やるねぇ、じゃあ国木田君は？

国木田：止せ、俺の前職は如何でも――

敦：うーんお役人さん？

太宰：惜しい。彼は元学校教諭だよ、数学の先生。

ああ納得。うんイメージできる…

太宰：じゃ、私と風奈ちゃんは？ 勿論、私たち前職は同じじゃないからね？

敦：風奈さんは、なんだろう？学生…？

風奈：違います。(だってこれは前世の悲しい過去が生んだ末路だから…)

全ー風奈：え？

そこに通りがかる夢花。

太宰：夢花ちゃんは、風奈ちゃんの前職知っているんだよね？

夢花：ええ勿論です。元々近所だったので、姉妹のように育ちましたし…

風奈：親同士も仲良かったよね。

夢花：うん。でも皆さんには教えませんよ？

敦：太宰さんは……

国木田：無駄だ。小僧。武装探偵社七不思議の一つなのだ。こいつらの前職は。

谷崎：最初に中てた人に賞金が有るンでしたっけ？

太宰：そうなんだよね。誰も中てられなくて懸賞金が膨れ上がってる。

敦：ちなみに懸賞金って如何ほど？

太宰：参加するかい？賞典は今――2人それぞれ七十万だ

敦：中てたら貰える？本当に？ 勤め人

太宰：違う

敦：研究職

太宰：違う

敦：工場労働者

太宰：違う

敦：作家

(続きます)

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