その7！ ページ7
シャオくんと仲良くなったのも嫌がらせが原因だった
ちょうど一年前
部活終わりに自主練をし、遅くまで残っていた私達はこの水飲み場で出会ったのだ
『初めて会った時も、シャオくんは頭から水浴びてたよね』
「そういえば、せやったなぁ」
荷物を纏め、帰り支度をしながらシャオくんと出会った時のことを思い出す
あの時の彼は今日と同じように、頭から水道水を浴びていた
ただ一つ違うことがあるとしたら、あの日の彼が流していたのは汗ではなく涙だった
鼻の頭を赤くして涙を流す彼に私が声をかけたのだ
泣いているところを見られた彼は一瞬驚きの表情を見せたあと
「Aさんやっけ？恥ずかしいとこ見られたなぁ」と人懐っこい笑顔で言った
とても不思議だったのを覚えている
こんな素敵な顔で笑う人が、何故こんな所で泣いているのかと
だから思わず聞いてしまったのだ『どうして泣いてるの？』と
彼は一瞬、バツの悪そうな顔をしたあと
またしてもヘラリと笑い、「しょうもないよなぁ」と言いながら嫌がらせのことを話したのだ
似てると思った
本当は辛いのに、誰にも弱音を吐けず一人で泣いて
それを他人に見られてもあくまでき気丈に振る舞う
だから、私も自分の受けている嫌がらせのことを彼に話した
彼は驚いた顔をし
「ほんなら、俺とAさんは仲間やなぁ」と笑ってくれた
仲良くなるのに時間はかからなかった
シャオくんはすぐにAと名前で呼ぶようなり、部活終わりには二人で一緒に愚痴や弱音を吐きながら帰るのが当たり前になっていった
それは一年経った今でも変わらない
同じ境遇で共に戦う大切な仲間
友達でも親友でも恋人でもない、大事な大事な戦友
それが私とシャオくんの関係なのだ
私がコネシマくんやロボロくんに出会えたのも全部シャオくんのおかげで感謝してもしきれない
『あの日、シャオくんと出会えて良かった！』
そう言ってシャオくんに向かって笑顔を見せると彼も同じように笑いながら「俺もやで」と言ってくれる
『これからも、一緒に戦い続けようね！』
「は？それよりも、早く嫌がらせが無くなること考えろやアホ」
『はぁ？アホじゃないし』
「いやいや、Aはアホやろ異論は認めん」
『アホじゃないし、黙れ不人気！』
そんなじゃれ合いをしながら街灯に照らされた夜道を二人で歩き寮まで帰る
辛いことも沢山あるけど
コネシマ君がいてシャオくんがいてロボロくんがいる
この幸せを糧に明日からも頑張れそうだ
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泉月。(プロフ) - ときあめさん» ときあめさん コメントありがとうございます！物語を書く際にshaちゃんを如何にかっこよく書けるかを追求している部分もあるのでそう言っていただけて本当に嬉しいです(；；) (2020年11月19日 17時) (
レス) id: 27a03f1fe8 (このIDを非表示/違反報告)
泉月。(プロフ) - あゆたさん» あゆたさん！いつも読んでいただき誠にありがとうございます！！！ これからも楽しんで頂けるような作品を書いて行けるよう頑張りますのね応援していただけると嬉しいです！！ (2020年11月19日 17時) (レス) id: 27a03f1fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ときあめ(プロフ) - 今週分のrbくんも最高にすてきでした(T . T)毎週たのしみにしてます〜〜！rbくんの不器用な感じも、shaちゃんのスパダリ感も最高です。続きの方楽しみにしてます…！素敵な作品ありがとうございます。 (2020年11月19日 4時) (レス) id: 5d5f606a06 (このIDを非表示/違反報告)
あゆた(プロフ) - 初めまして。夜遅くにすみません。とても素敵な小説で更新を密かに楽しみにしているものです…。このご時世、体調に存分に気をつけて無理のないように更新、お待ちしております。 (2020年11月19日 4時) (レス) id: 0b438b4c7d (このIDを非表示/違反報告)
有咲/arisa(プロフ) - 泉月。さん» ｸﾞｯ…まだ現世にいるとするか…（←何だこいつ）最後まで見守ります!!! (2020年10月20日 17時) (レス) id: 1ecb7d6cb5 (このIDを非表示/違反報告)
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