【募集企画】君影荘日誌 〜小説〜 その２

第58話…未音 ページ10

「うわ‥‥‥」


感嘆の声を漏らしつつ、スープをまた一口すする。


これが本当にシェアハウスの食べ物か、と思うほどおいしい。
しかも朝は、殆どご飯を食べずに走ってきたのだから、まあ仕方がないといえば仕方がない。


「空腹は最高の調味料、か」

昔の人はよく言ったものだ。



目の前には、おいしそうに食後のデザートを楽しむ美守がいる。
「み、みてみて未音！！

これ、中に小豆がいっぱい詰まってる！！」
和風モンブランといえば分かり良いか。

栗のクリームの中に、キラキラと光るこしあんをふんだんに使ったスイーツ。

「そこまでおいしーなら頂戴」


もしかしたら、美守と‥‥という淡い期待を抱きつつ、「頂戴」と催促を重ねた。
まあ、当たり前のことだが‥‥‥

「やだ、自分で頼んでよ」
「デスヨネー」

やっぱり、美守には敵わない。

そう感じた昼だった。


＊．*．＊．*
芹沢紫音です
いろいろと忙しい中学3年生ですので、更新も遅くなるかも知れませんが大目に見てください笑
「芹沢美守(せりさわみかみ)」と「花水木未音(はなみずきみおん)」っていうキャラです
仲良くしてくださると嬉しいです！

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