君が私の名を呼ぶから

丗捌 ページ39

芦屋はAの顔をマジマジと見る
『……えっと…花繪？』

顔に穴が開くのではないかと見つめる芦屋は急に手を握る
Aはビクッと肩を震わせた


芦屋「Aってほんっっとうにすごいんだね！Aのお陰で威光出たし！ありがとう！！」

ブンブンと握っている手を振り尊敬の眼差しで見つめられる

その顔にAは恥ずかしいからやめてくれと引きつった様に顔を背けた


安倍「やめろ5歳児！だいたいそれじゃぁA無しじゃ威光使えねーじゃねーか！
それ意味ねーだろ！」


芦屋「そうなんですが、何となくコツという物がわかった気が…します……多分」


安倍「多分かよ！はぁ…最後にもう一回やってみろ」


安倍に言われ集中をする芦屋
しかし威光は出る事は無かった

先生「出らんな」
安倍「出ねーな」
芦屋「グスン…俺なんて…」


冷やかな目線に向ける先生と安倍に泣きべそをかく芦屋
Aは困ったように宥める
『まぁまぁ…これから頑張ればいいでしょ
こっちに来てくれたらいつでも練習付き合うよ！
だから落ち込まないで花繪！』

芦屋「Aー！ありがとう！女神様みたいだ！」
先生「こんな狂暴な女神はどうかと思うぞ」



休憩後特訓するも良い成果は得られず
翌朝安倍達帰って行った


Aも名取の車に乗り家を目指す

『名取…さん』
名取「何だい？」
『封じた妖どうしたか聞いてもいいですか？』


不安そうな目で名取を見つめるAを見て名取は優しく微笑んだ

名取「後ろにいるよ、大丈夫
的場に渡したりしないよ。アイツは何するか分からないからね
特にAの事になると」

『え？それってどういう…名取「さぁ？自分で考えるんだね」むぅ…』

ウインクをする名取に対し不服の表情で納得のいってないA


家に着くまでその話は晒されたが、他愛ない話に花を咲かせるのだった

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