君が私の名を呼ぶから (ページ38)

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丗漆ページ38

『威光？』

的場から離れ森の奥にいるA、安倍、芦屋、ニャンコ先生とモジャ

芦屋達が訓練をすると聞きA達も協力するという
ニャンコ先生は無理やり連れてこられた

安倍「威光て言うのは妖怪の意志や思考を強制的に捩伏せられる力の事だ
使い方を間違えれば妖怪を殺す事も出来る」

安倍の言葉にピクリと肩を震わせるA
Aは威光と違えど、妖怪を消す瞬間を見た事があり

その光景が脳裏によぎる

安倍「だからコントロールが必要なんだ
自分が殺されると思ってやってみろ」

安倍が言うが芦屋は一向に威光を出せない

昼に差し掛かり休憩しようとAが芦屋に手を乗せると芦屋は電撃を喰らったかの如く手に違和感を感じる

安倍「な！」

手からは煙のような物が微かに立ち込めており、それは正に威光だった
先生は驚いたのか木から落ち、金縛りにあったかの如く動けずにいた

先生「何だこれは！とても嫌な気分だ！」
『ニャンコ先生！！』

Aが手を離すと芦屋の威光も消え、先生の金縛りも解けた

安倍「(何が起こったんだ？Aが肩に手を置いたら威光が使えた？どうなってやがる)」

状況頭の中で整理する安倍に対しニャンコ先生はため息をつきながら話す

先生「どうやら、Aが力を無意識に渡したんだろう。妖力を使うもの同士、同調し芦屋の力を増幅させたな
全くAの底知れん力は人間にまで影響を及ぼすのか」

『なるほど…』
芦屋「え！何で普通に納得してるの！ついて行けてないのは俺だけ！？安倍さーん」

安倍「あぁ゛？何でわかんねーんだよ5歳児！
今の説明のどこら辺が分からなかったんだ！」

芦屋「だって、Aは妖が見えて、妖を叩くことが出来るけど普通の女の子でしょ！？
何でそんなこと出来るんですか！」

安倍「だから、まず力の持たない奴は妖に触れても殴って祓うなんて事出来ねーんだよ！お前毛玉に憑かれただけで倒れてただろーが！
それだけAの力は強いって事だ」