丗陸 ページ37
『森の奥に祓い屋の家があるんだ
結構やばい人だから何か妖達にしてないか少し心配で…』
「それは私の事ですか?Aさん」
気配を感じ振り向くA、身体が持ち上げられ
そのまま声の主の腕の中に抱きかかえられてしまった
安倍「誰だ!」
「申し遅れました。的場静司と申します
所でAさんと仲良くお話ししていた貴方はどなたですか?」
安倍「俺は…『的場さんには関係ないです!離して下さい!名取さん呼びますよ!』
的場「おやおや、久々の再会だと言うのにツレないですねAさん
それに密会なんて妬けてしまいますよ」
抱きしめられているAは顔だけ的場に向け睨みを効かせる
怖い怖いと的場はニヤニヤと笑っていた
『と言うか離して下さい。苦しいです』
的場は残念と言いながら手を離す
Aは安倍の方へ行き安倍を後ろに隠す
安倍「いやそれ逆だから
俺の後ろに隠れんだろ、そこ」
『貴方を的場さんと合わせたくないんですよ!
誘拐でもされたら大変ですし』
安倍「誘拐…されたのか…」
哀れみの目線を向けると他人事じゃないとAが言う
その様子を的場はつまらないと言う顔で見ていた
的場「そう言えば昨日そこの旅館の妖封じたのでしょう?引き取りますよ?その妖」
安倍「引き取るって?」
『この人は強い妖を集めて式に使うの…
今は名取さんが持っています!そう言うことは名取さんに聞いて下さい!でも、私のいる所では貴方に例え悪い妖であっても渡しません!
失礼します!』
Aは安倍の手を強く握り的場から離れた
繋がれた手は微かに震えており安倍は何も言えずAの後を追う
的場「隠しても無駄ですからね
それにしても、いつ見ても可憐な方だ
早く私の元へ来ればいいのに……
おっと失礼
そんな怖い妖気出さないで下さいよ
用心棒さん?」
木の上から的場を見るニャンコ先生は小さく去れと言い残し姿を消す
的場「私は欲しいものはどんな事をしてでも手に入れる主義なんですよ…」
的場の呟きは風に消されていった
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、 - オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年8月7日 22時) (レス) id: 7cb5057192 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シェリー | 作成日時:2018年8月7日 22時