拾惨 ページ14
そこまで話Aはハッとして口を押さえた
『もしかして、これ……』
そこまで言いかけてAは安倍を凝視し青ざめる
安倍「(変な顔…おもしれぇな)
あぁ、俺の記憶だ」
『ご!ごめんなさい!!
人の記憶にズカズカと入り込んで
しかも、感想まで…忘れて下さい!』
慌てて土下座するAはブンブンと、何度も頭を下げる
安倍「(コイツ病み上がりって事絶対忘れてるな)」
頭を下げるとそのまま床にひれ伏して
うう゛と小さく呻き声を上げる
安倍「別に気にしてねぇよ
見たくて見たんじゃねぇんだろ?
それより、今度はこちらから質問だ」
Aは顔だけ持ち上げハテナマークを浮かべている
安倍「今のお前は幸せなのか?」
『!?』
安倍の質問の意図が掴めたのか一瞬だけ顔が強張った表情を見せるがすぐに切なげに微笑む
『幼い頃はそれなりに辛い事も一杯あったけど、
今面倒を見てくれている人達はとてもいい人達だよ
普通に接してくれる友達や仲間、妖怪達もいる
ニャンコ先生だっていつもは頼りないけど
いざとなったら助けてくれる
……今はとても幸せだよ』
嘘偽りの無い憂いを含んだ笑顔に安倍は優しくそうかと返事をする
安倍「(綺麗な顔で笑えるんだな…)
っと忘れたて、お前家どこ?」
『え?』
安倍「え?じゃねぇよ
今何時だと思ってんだ夜中の4時だぞ
化け猫先生?がお前の姿で家に帰って誤魔化してるが限界だろ?そしてお前も早く家帰って休め」
『あ、やっぱり夜中だったんだ…』
自体を把握したAは自分の家を伝える
すると掛け軸に文字が浮かび上がる
<それでは藤原家、Aの部屋を開きます>
すると見覚えのある襖が部屋に現れる
『すごい!こんな便利な妖もいるんだな!』
襖に手をかけようとすると安倍が声をかける
安倍「……明日、と言うか今日の12時
またこちらから伺ってもよろしいでしょうか?
礼もしたいので」
『な!お礼なんていいですよ!
それに私だって助けて貰ったんですから!』
安倍「なら、友人として伺っても?」
Aは少し考え込むと満面な笑みでお待ちしてますとだけ告げ部屋に入っていった
後ろで安倍が真っ赤になり硬直しているとも知らずに
172人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
、 - オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年8月7日 22時) (レス) id: 7cb5057192 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シェリー | 作成日時:2018年8月7日 22時