落ち込んだ妹 ページ42
潤side
Aの学校から連絡が来て車を走らせる。
朝から体調悪かった雰囲気は無かったんだけどな。
気付いてたら休ませたし。
とりあえずこのまま病院は連れていく。
「A...？」
保健室に到着して先生に色々状況を聞いてAが寝ているベッドへ。
顔色悪いな。
そっと手首で脈を測るけど大丈夫そう。
「和兄のところ行こうか、ね？」
その言葉に小さく頷いた。
歩ける？って聞くと歩けるって言ったから俺は荷物を片手に保健室から出た。
「気持ち悪かったら言ってね？」
助手席のリクライニングを下げて口元にビニール袋を置いておく。
吐いた時に少しばかり目眩もあったらしくて...
どっちにしろしばらく学校は休みかな。
A「んっ...っん...」
信号が止まった時に聞こえた声。
少し背中も揺れている。
「ここにあるからいいよ？」
でも頑固に吐かないって。
もう少し頼ってくれても良いのに。
＊
和side
あぁ..ゴロゴロ音が聞こえるわ。
お腹に当てた聴診器から聞こえる腸蠕動音。
潤に連れられて救急に来たA。
最初は翔兄に連絡が来て病院組へ。
ちょうど午後からは病棟だったから俺が引き取るよってわけ。
救急は部屋だけ借りてる感じ。
潤「じゃこれ検査通してくるわ」
「ん、頼んだ」
診察と並行して採血を潤にお願いしていた。
目眩もあったみたいだし...
身体的にも辛いのか目をつぶっているA。
ここ最近はずっと体調良かったし体調不良になるのは久しぶりだから疲れたみたい。
血液検査結果にもよるけどノロウイルスとかじゃなくて感染性がない胃腸炎の可能性が高い。
「このまま点滴に繋げるね〜」
潤から引き継いで針を刺したままだからそこに点滴を繋げる。
しばらくは絶飲食だから点滴からの水分補給になる。
A「和兄...？」
「なぁに？どした？」
点滴の速度調節をしていた時にAが声を掛けた。
A「...休みだよね...学校」
「少しだけね。症状が治まったら行けるよ」
期末テストも近いし行きたいはず。
でも行けるって言ってもAの表情は曇ったまま。
A「...少しね...ていい？」
その言葉に頷きそっとお腹を擦る。
安静にしていたらすぐ治るよって魔法を掛けて...
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作者名：Lima
| 作成日時：2020年1月1日 1時
