その命を救う為に 2 ページ34
おかしいな。
まだコナン君もまだ乗り込み口辺りで、安室さんも内部には到着してない時間。
ここにいるのは赤井さんのみなはず。
そして赤井さんは狙撃のために観覧車の上にいる、
"ハズ"なんだけれど。
「ここで何をしている?関係者以外立ち入り禁止だぞ」
そう言って、目の前の人物は不動のまま真っ直ぐに僕を睨み付けた。
『今ここを占拠してる人達の関係者ですよ。なので別に入ったって問題はないですよね』
私は元とはいえ公安の協力者。内部にはいる許可は取ってないけど風見さんの関係者でもあるし、今、この観覧車は公安が占拠してる。
うん、嘘は言ってないよね。
そう思いながら言葉にすると、目の前の男はどういう思考回路で結論を出したのか、予想もしない言葉を発した。
「ランビックの手伝いか、それとも組織としてか?」
『え?』
「お前が
一呼吸の沈黙。
それが切れると同時に鋭い眼光が私を射抜いた。
「容赦はしないぞ」
既に抜かれていたライフルの銃口が私に向く。
これは警告だ。
赤井さんがランビックを、菖蒲を知ってるからこその警告。
でもね!違うからね!?
そもそも私組織関係ないし!って言っても無駄なんだろうなぁ。
はぁ、と小さくため息をついて未だにライフルを構えている赤井さんの瞳を見据えた。
『えぇ、私は確かに菖蒲の協力者で、貴方達が追う組織のことも知っています。今私が自分の身の潔白を証言したところで何の意味も持たないことも分かってますから誰にも弁明はしてません。
だから一人の人間として貴方に。FBI捜査官、赤井秀一にお願いをします』
そう言い放つ。
構えたスコープの先で一瞬目を見開いた彼が静かにライフルを下ろした。
言葉は発さない。
きっと、続きを促されているのだろう。でも聞く気になってくれたのなら私としても嬉しい限りだ。
『もし私がキュラソーを確保したら、FBIで保護してくれますか』
「……ホォー、なるほど。だがキュラソーはじきに記憶を取り戻すだろう。そうなれば保護する前に組織に戻ろうとすると思うが?」
『戻りません』
赤井さんの台詞に被せるように即答する。
流石に即答されるとは思っていなかったのか、赤井さんも沈黙を続けていた。
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白菜(プロフ) - まいさん» もったいないお言葉感謝いたします…!更新の目処がたちましたのでまた徐々に更新していく所存でございます!まだ少しの興味がありましたら見ていただけると幸いです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 世恋さん» ひぇ、更新してなくて誠に申し訳ない限りです。また更新再開していく予定ですのでのんびりお待ちしていただけると嬉しいです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白くて続きが気になります。また更新されるのを楽しみに待ってます(^^) (2019年8月4日 23時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
世恋(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください!! (2019年5月21日 10時) (レス) id: 2be61dc08d (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 杏さん» 閲覧有難うございます!文才なんて本当に無いんですが、皆さんにも出来るだけ雰囲気が伝えられるように頑張って書いていますので誉めてもらえて本当に嬉しいです!あむぬいばかりが転売されてる現状がとても悲しいですね… これからもこの作品を宜しくお願い致します! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
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