悪魔の囁き②【魔入間】 (ページ7)

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５０話ページ7

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　翌日。サプライズと言う事で、入間くんには私が副担任だという事を秘密にしたまま、カルエゴくんと一緒に問題児(アブノーマル)クラスの教室へ向かう。

「私、此処に来たのって初めてかも。問題児(アブノーマル)クラスの教室ってこんなに隔離された所にあるんだね」
「まぁ、普段はこんな場所に用事は無いからな。初めて来て当然だろう」

　問題児(アブノーマル)クラスの教室は、1年塔の裏門から出て、そこから続く階段を下りた地下に在り、本校舎からは離れている。

「こんな所、本当に使われてたのかな……」

　下りて来た階段は途中、所々階段や外壁にヒビが入っており、階段の踊り場にはゴミ袋も置かれていたりで、此処の環境はあまりよろしくないようだ。

　階段も残り後わずかという所で、問題児(アブノーマル)クラスの教室の扉が見えてきた。

「なんと言うか…ボロボロだね……」

　扉は薄汚れて古びていている。落書きもされており、ますます今まで使われていたのかが怪しい。

　そして、階段を下り終え扉に近付くと、中から賑やかな声が聞こえてくる。どうやら全員もう集まっているようだ。

「朝っぱらから騒がしい奴等だ……」
「まぁまぁ」

　生徒達の声が聞こえてきたかと思うと、カルエゴくんはすかさず舌打ちをする。

「喧しいぞ貴様等ッ！！」

　ただでさえ古いと言うのに、怒鳴りながら思い切り扉を開けるカルエゴくん。壊れていないかが心配だ。

「外まで丸聞こえだ。もっと粛にできんのか！！」
「お〜、流石カルエゴくん」
「カルエゴ先生！それに、A先生まで！？」
「やっほー！入間くん！」

　扉が開いた瞬間、仕掛けられたサーベルやら斧やら、大量の武器が此方を目掛けて飛んで来る…が、カルエゴくんが魔術を使い、片手1つでそれらを全て受け止める。

「わー！エギー先生が担任なの！？それともAちゃん先生が担任！？」
「私が担任だ」

　カルエゴくんの後に続いて私も教室の中へ足を踏み入れると、ウァラクさんが私達の周りを元気に走り回り始めた。

「エギー先生が担任！？ホント！？」
「お陰様でなッ。昨日、会議の日に誰かの所為で濡れ衣で捕まって…不在の間に貴様等の担任を押し付けられたのだ……」
「へー」
「ッ……」

　カルエゴくんが嫌味ったらしく怒りのオーラを出しながら、担任になった経緯を入間くん達に説明をする。それを聞いた入間くんは顔を青くして俯いた。

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