▽ラッキー2 ページ5
「河合、入ってきていいぞ。」
1時限目が終わり、やっと先生の声がかかる。
バケツは重いわ、カラ松はイタイわで苦痛な1時間だった。
「はぁーい…。」
気だるげな返事を返し、教室のドアを開けると、こちらを見てきたクラスメイトにクスクスと笑われ、何やってんだよ、と冷やかされる。
また笑われた。
私、いっつもこんなポジション。
まあ、いやじゃないからいいけど。
あ、一松みたいにドMではないからね?
みんなでワイワイ騒いでいると、こちらに近づいてくる足音が聞こえた。
そして、その足音の犯人に急に後ろから抱きつかれた。
「わっ、誰…。」
「よっ。」
振り向いてみればおそ松。
よく分からないけど、トト子たちにラッキースケベと言われている。
「なーんだ、おそ松か。」
「なにそれー。なんでガッカリすんのー?」
周りからも、まあおそ松だしなーという声が上がる。
うんうん、みんな分かってる。
「あ、A。それはそーとさ、今日も昼は屋上だかんな!」
ニカッとおそ松が笑いながら私に言う。
何気にこの笑顔が好きだったりする。
絶対言ってやんないけど。
「うん。」
そして、その笑顔に答えるべく私も笑顔で返事をした。
すると、おそ松の友達に口を挟まれた。
「ほんと河合って可愛いよなぁ〜…。名字がピッタリというか?
おそ松も羨ましいぜ、こんな可愛い彼女持ちやがって!」
俺たちを置いてくんじゃねー!と言う友達。
一つたりとも合ってない。
「いやいや、割と勘違いしてる奴多いけど、俺ら付き合ってないかんね?
考えるとしたらカラ松でしょー!」
特に仲良いし!と付け足すおそ松。
や、だから違うってば。
そんなおそ松の発言に友達はびっくりしていた。
付き合ってると思ってたんだ。
「で、A?結局のところ、カラ松とどーなの?
お兄ちゃんとして知っておくべきだよなぁー!」
「そんな時だけお兄ちゃんとか使わないでよー。
別に、何にもないよ?
てゆか、恥ずかしながら、私今まで彼氏いたことないし。」
「え。」
クラスメイトの声が揃った瞬間だった。
「…え、なに……?」
「A、中学ん時彼氏いたよな?」
「いないよ。」
「嘘つけー!!」
そこからはブーイングの嵐だった。
結局、信じてもらった頃には、昼休みに差し掛かっていた。
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みかん(プロフ) - ショボンさん» ずっと前から…!! めっちゃ心にグッときましたぁぁっ!! ありがとうございます! 頑張りますねっ (2017年6月4日 8時) (レス) id: 4a90b9c000 (このIDを非表示/違反報告)
ショボン - ずっと前から応援してます!!らぶです!!更新頑張って下さいね(`・ω・´) (2017年6月3日 23時) (レス) id: 4207e65018 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 菘さん» んんんっっありがとう! (2017年5月6日 16時) (レス) id: 4a90b9c000 (このIDを非表示/違反報告)
菘(プロフ) - みかんさん» みかんちゃん!赤星おめでとう!これからも更新頑張ってね♪ (2017年5月6日 9時) (レス) id: 9089b3a945 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - あずまさん» 出来たんですよぉぉ! 今隣にいます←← 頑張りますねっ (2017年4月30日 14時) (レス) id: 4a90b9c000 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2016年9月27日 18時