嘘つきの私と最後の一年六時間目 (ページ6)

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期末の時間・二時間目ページ6

以前の中間テストではテスト勉強を禁止されたお陰で順位は6位と五英傑にも浅野くんにもカルマくんにも遅れをとった

今回こそはと、意気込んで挑んだテスト。今まで以上に問題量も多くて、難解。

見直しする余裕のないまま終わったテストが今まさに返ってくる

「細かい点数を四の五の言うのはよしましょう。今回の焦点は…総合順位トップ50を取れたかどうか!!」

マッハで返された全科目よりも問題はその先、黒板に張り出された全員の順位

意を決して、全員で立ちあがり黒板へと注目を寄せる

握った拳が微かに震えて、珍しく緊張しているのだとわかる

「E組でビリって寺坂だよな」

「その寺坂君が…46位……」

それは、つまり

「「「全員50位以内ついに達成!!」」」

宙を舞うテスト用紙。勿論舞い上がるのはテストだけでなく私達の心もなわけで
有希子ちゃんと手を合わせて跳び跳ねる

『やった…!やったよ有希子ちゃん!!』

「うん…!」

暗殺の次に目標としていたクラス全員での順位に嬉しくない筈がない

「上位争いも五英傑を引きずり下ろしてほぼ完勝!!そして1位は初のカルマに天宮!!」

皆の順位が気になり過ぎて自分の順位など後回しだった
1位、と聞いてふーっと安堵の息を吐くカルマくんに居ても立ってもいられなくて飛びつく

『やったねカルマくん!1位だ!!』

「ちょ、Aちゃん」

首に腕を回せばふらりと一歩後退しつつも床に倒れることはない。体幹が良いから倒れないんだろうけど

嬉しくなって顔を上げれば首まで真っ赤に染まった彼の耐えるような顔
そんな顔されたら自然とこちらの頬も熱を持つわけで

「はいはい公共の場でイチャイチャしないの～」

『え、あ!ちが、』

勢いのあまりに飛び付いたから抱きついた体勢になったのに陽菜乃ちゃんに言われてから漸く気がついて体を離す

普段なら何でもないように反応できるのに、こんなに動揺してしまうのはカルマくんの調子がおかしいからだ、きっとそう

「積極的になりましたねえ天宮さん」

にやにやと笑う殺せんせーにナイフを振るも当然避けられてしまう
殺したい、かなり

『ああもう、今はそういうの良いから』

熱くなった頬を冷ますように両手に宛がってから片手を彼に差し出す

『おめでと、カルマくん』

「……ん。天宮ちゃんもね」

似たような顔で一学期以来のハイタッチを交わし、青春ですねえとメモに何かを書き込む殺せんせーに同時に襲い掛かった