05 我等は戦友というわけだ ページ6
▽
「あれ、九条さん！？」
『エッ。た、武田先生…？』
放課後、初めて部活をすっぽかしてきた私。
そして坂の下商店前で現代文兼烏野高校男子バレー部顧問の武田先生と鉢合わせた。
なんでそんなに驚くんだろう。…と思ったらそうか、本来なら私は部活やってるはずだもんね！
だがすまない！見たいテレビがあるんだ！録画したいけど弟の録画が貯まりすぎてもうHDDの残量がない。
ということで部活サボッてテレビを見るため自宅へ直行しているわけです。
今のところ一回もサボッてなかったし、許してくれるでしょう。怒られてもあれだけは見たいんだ！
「九条さん、部活はどうしたんですか？」
『えっと…実は急用がありまして…』
そう言うと疑いもせずに「そうでしたか」と頷いてくれた武田先生。うっ罪悪感。
『…武田先生はどうしたんですか？』
「あっ僕は、」
「先生、また来たのかよ…ってA！？」
武田先生の言葉を遮って、坂の下商店の戸がガラリと開けられた。あ、そういや坂の下商店って……その声に振り向くと、戸を開けた本人は驚いた顔で私を見ていた。
『繋心くんじゃん』
「その呼び方止めろっての！」
『久しぶりのやりとり』
「…つーかお前その制服、烏野かよ」
『言ってなかったっけ？』
「言ってねーよ」
「おおおおお二人はどういう関係で！？」
「『あっ」』
繋心くんと会話していると放置してた武田先生が慌て出した。ごめん、忘れてた。
✱
✱
✱
「……そうなんですかぁ」
説明が終わると武田先生はなぜかホッと胸を撫で下ろした。まぁこの年の差で親しげでしかも名前呼びだなんて困惑するしな。
なにを思ったのか誤解だと慌てる繋心くんには笑った。
私と繋心くんの仲は特になんの変哲もない、近所の商店のおっさn…お兄さんと客くらいである。
家が近いから昔からわりとお世話になっていて、年は離れてるけど弟が繋心くん呼びしていたから私もそうした。そのうち繋心くんも私を名前呼びに。
そしてその勢いでなんか親しくなれた。
まぁ、繋心くんはどちらかというと苦労してる側なので私とは気があうんですよ。
だから唯一の私の愚痴をしっかりと聞いてくれる存在というわけです！愛してるよ！
「Aが生徒とか、先生も大変だな」
『いやわたし優等生』
「……」
『おい顔』
でもたまにいじりにくるんですよね。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未確認歩行物体(プロフ) - みそ汁さん» みそ汁さん、数年ぶりに占ツクを開いてまたこの作品を読みたいと思って貰えたこと、感無量です；；本当にご丁寧にお気遣いまでありがとうございます！みそ汁さんも体調にお気をつけて、また久しぶりの占ツクLifeを楽しんでくださいね( ´ ▽ ` )/ (2021年5月3日 13時) (
レス) id: d428059590 (このIDを非表示/違反報告)
みそ汁(プロフ) - 数年の時を経てふと読み返したくなり、占いツクールに戻ってきたのですが、作成時から7年経って尚とんでもないhit数で、時を超え愛される作品を作られる作者様への尊敬の念が凄まじいです。寒暖差が激しいこの季節、どうかご自愛ください。 (2021年4月17日 14時) (レス) id: 3f9c9ee0c4 (このIDを非表示/違反報告)
rinrin - うわああ！再公開本当に嬉しいですううう！！この作品が大好きすぎて毎日毎日確認しにきてました…！素敵な作品、本当にありがとうございます！！！ (2020年1月2日 22時) (レス) id: 2c177e417b (このIDを非表示/違反報告)
やよい - それから未確認さん、今までありがとうございました！未確認さんへの作品を作ったのでぜひ見てください。http://uranai.nosv.org/u.php/enq/mikakuninn/ (2015年11月2日 18時) (レス) id: e5350613f4 (このIDを非表示/違反報告)
やよい - 実は、未確認さんへのメッセージを書いた作品を作りました。これを見ている読者の方はぜひ、参加していただきたいです！ (2015年11月2日 18時) (レス) id: e5350613f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
