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夢の伝え ページ22

「まず安全に過ごしておった、安心だ。次に、仲間がおって一人で寂しい思いをしておらなんだ、安心だ。そして最後にかぐやは今ここのことを考えて思いを馳せている。いつかは帰ってくれるだろう、大いに安心だ。」




俺らは髪飾りで繋がっておるからな。と続けて耳元に揺れる髪飾りをそっと触る三日月。同じ天下五剣でも見惚れるような所作だがやはりどこかに哀愁を感じた。




「しかし…いやもう一度…いやそんなことは言えぬ…また、かぐやをこの手でこの腕で、抱き締めたい。心の臓から伝わるかぐやの温かさを感じたいのだ…また笑いかけて欲しい、あの愛らしい口で明るく俺の名を囀って欲しい、のう数珠丸恒次…俺は欲深いな…」




数珠丸は隣を向けなかった。
憐れな男の、自分も数えられる天下五剣の中で1番美しいとされる三日月宗近の悲しげな姿は見るに耐えなかったのだ。




「強く望めば叶うものです。想いとは、そのようなものだと、信じましょう。」


「そうだな。夜分に相手をしてもらって感謝するぞ数珠丸恒次。俺はもう少し月を眺めたら床に就く。」


「そうですか。無理だけはなされぬよう。」


「あぁ、わかっているさ。」




数珠丸が席を立ち厨で水を飲んでからまた同じ廊下を歩けば既に三日月の姿は無かった。
言葉通り床に就いたようだ。




「運命とはいたづらなり、ですか…我らの使命のためにも早く帰ってきていただきたいものですがこれもまた修行なのですかね…。」




月が西の彼方に沈み太陽が頭を覗かせるとまた違う目の中の三日月がかぐやの目に現れる。




「色濃い一日だったもんね…夢にまで影響出るなんてびっくり。」




夢の話を教師に出された朝食を頬張りながら話していたかぐや。教師の彼は眉ひとつ動かさず聞き入れていた。




「それが現実で夢で暗示のように伝えに来ている可能性はあるか?」


「かもねぇ…平和かもしれない。けどそれが本当だったら…先生、あの人達ヤバいかも。」




真面目な顔をして夢から警告してくるかぐやの姿に僅かながら驚いたように頬の筋肉を挙げるが教師は変わらず手を動かしていた。




「夢の話だ。あまり気に病まない方がお前のためだろう。」


「…でも何かあったあとじゃ遅いよ!!」


「落ち着け。それを見極めるのは俺の仕事だ。そろそろ時間だぞ、急げ。」


「わかった…。」




気にとめず車を走らせる烏間惟臣に僅かな不満感を抱きかぐやは不貞腐れながら学校へと着いた。

教師達→←哀夢



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ミューゼス(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 全作品にコメント頂きありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年5月12日 18時) (レス) id: 8be0659255 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - みゅーぜす>ワンコ女子の力作見ましたわ!!表クール(?)で裏ワンコ!!発想、展開、誤字はあっても、長く続けられる強さ。だからこそできた作品でしょう。(ちなみに暗殺教室→カルマ、有希子 黒バス→伊月が好きよ? (2019年5月7日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミューゼス | 作成日時:2018年8月29日 18時

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