養兄 ページ20
｢ただいま〜｣
かぐやが校舎へと戻ってきた時その場に残っていたのは教師陣と数人の女子友達、全員家が近い者だった。
｢おかえり!!何か…思い出した？｣
｢ひなた…ううん、特に何も思い出さなかった。けど、なんか落ち着く部屋があってね、懐かしいって感じたけどそれこそ日本の原風景って感じ？だったからかなぁ〜って!!｣
｢そっか!!｣
どこか生徒達は不安を覚えていたのかもしれない。
到底ただの人とは思えない三日月宗近の来訪が大きかった。目に浮かぶ月の紋、時代錯誤狩衣と口調。
一癖も二癖もある彼があれ程までにかぐやを深く愛しているということは彼女もまた、只者ではないことを暗に示していたからだ。
｢さぁみなさん!!下校時間はとっくにすぎてますよ!!早く家に帰ってまた明日元気にせんせーを殺しに来なさい!!｣
明るい教師の声が響き言われるように生徒達は帰路に着く。そこに取り残されたように立つのはかぐやと烏間惟臣、教師の方の烏間と殺せんせーだった。
｢せーんせ、私たちも帰ろ？｣
｢あぁ、三日月は今日の晩飯は何がいい。｣
｢んーうどん？｣
｢わかった。帰り買って帰ろう。｣
そんな話をしながら車に乗り込むとかぐやは笑いながら教師に向かいペットボトルを差し出した。
｢今度はふやかさないでよ？おにーちゃん!!｣
傍から見ると兄妹が1番自然だと言うことで外では親戚の妹ということになっているかぐや。言った通りのルートで烏間の家に着き、かぐやは隣の一人暮らし用の部屋で着替えた後再び烏間の家へと訪ねた。
｢どうだった、本丸の中は。｣
｢…さっき言った通りしか無いよ。複雑な家庭のお兄さんと弟くん達とお菓子食べて帰ってきただけ!!｣
｢何か自分自身に繋がるヒントは？｣
｢本丸には多くの仲間が在籍しているらしいけど会わなかった。自分に兄貴分がいて元気な人だって。元の自分の性格は今の自分とさほど変わらないって教えてもらったよ!!…最後まで三日月宗近さんの話は出てこなかったけど。｣
｢そうか。身に覚えは？｣
｢あったらここで悩まないよせんせ。｣
この家は校舎からほど近く、朝になれば窓から見えるところだった。今ではほの明るく見える本丸も目視できる程だ。
｢…そうか。明日も早い、帰って寝ろ。｣
｢はいはーいおやすみ、先生。｣
｢あぁ、おやすみ。｣
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ミューゼス(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 全作品にコメント頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年5月12日 18時) (
レス) id: 8be0659255 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - みゅーぜす＞ワンコ女子の力作見ましたわ！！表クール（？）で裏ワンコ！！発想、展開、誤字はあっても、長く続けられる強さ。だからこそできた作品でしょう。（ちなみに暗殺教室→カルマ、有希子 黒バス→伊月が好きよ？ (2019年5月7日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミューゼス | 作成日時：2018年8月29日 18時
