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15話 ページ16

学校に着いて、私とルリちゃんが同じクラスということが分かり、一緒に教室に向かった。
呼び方も前と同じように「ゆず」「ルリちゃん」になって、仲直りできてすごく嬉しい。嬉しいんだけど…
視線がグサグサ突き刺さってくる〜!
中等部からいる子もいるし、急に私とルリちゃんが仲良くしてたら、違和感しかないよね…。
それに私みたいな地味子とルリちゃんみたいなキラキラ系美少女が一緒にいたら、釣り合わなさすぎて目立つし…。
ル「フフッ、ゆずめっちゃ注目されてんじゃん」
ゆ「え?みんなが見てるのはルリちゃんでしょ?」
ル「いやいや、みんなゆずを見てるんだよ。めっちゃかわいい美少女が急に来たからね」
ゆ「え?」
私を見てる?美少女?え、どゆこと?
頭が?でいっぱいになると、ハアッとため息をつかれた。

教室に着いて席に座ると、ルリちゃんが前の席に座ってこっちを向いた。
ル「あのね、ゆずはかわいいの。今まで散々地味だって言ってきたけど、今のゆずはめっちゃかわいい美少女なの!」
ゆ「えー…」
必死に訴えるような目に、ますます混乱した。
オーストリアでも友達に「かわいい」ってすごく言われたけど、お世辞かと思ってたもん。
ル「…まあいいや。直に嫌でも自覚するだろうし」
ゆ「え?どういう…」
先「はーい席座れー」
どういうことか聞こうとしたけど先生が来てしまい、ルリちゃんは自分の席へと行ってしまった。
『嫌でも自覚する』。どういう意味だろう?

そのまま体育館で始業式があって、教室で教科書などを配って、今日はそれで終了。
ル「ゆずー、帰ろー」
ゆ「うん」
カバンを肩にかけた時、教室のドアがガラッと開いた。
そこにいたのは…

「Sクラスのリョウくんだ!」
「うわ、カッコいい…!誰かに用事かな?」
ゆ「リョウくん…」
リョウくんは教室をジーと見渡して、私と目が合うと黙ったまま手招きした。
なんか、嫌な予感が…
ル「ゆず、呼ばれてるよ。私、先帰ってるね」
ゆ「うん、ありがと」

向かうと、リョウくんはニヤッと笑いながら待っていた。
ゆ「何か用?」
リ「いや、ちょっと借りたいものがあって」
ゆ「借りたいもの?」
リ「そ」
そういうとリョウくんは、私のカバンを肩から下ろして、廊下を走って行ってしまった。
ゆ「え、ちょっと!カバン返して!」
我に返った私は、リョウくんを追いかけて走り出した。
なんか、懐かしいな、これ。

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ピコ - ありがとうございます!面白いです!続き待ってます (2022年5月2日 6時) (レス) id: 582f8895fd (このIDを非表示/違反報告)
けー - 続き読みたいです! (2022年4月26日 22時) (レス) @page38 id: 000c69e08d (このIDを非表示/違反報告)
霊夢 - きゃー!ほんとeye-s好き!ゆず可愛い!彩いい子!みんな大好きだー! (2021年8月27日 16時) (レス) id: 4f2a422363 (このIDを非表示/違反報告)
ルーーな - こっ、更新頑張ってください!!! (2021年8月27日 11時) (レス) id: 93361de40b (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - めっちゃ面白かったです!! 次の更新、楽しみにして待ってます!! 頑張ってください!!応援しています!! (2021年8月18日 15時) (レス) id: 77a3f18b6f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スズ | 作成日時:2020年12月29日 16時

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