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しかし、愛読書の向きを直してもらったはいいものの、それ以降彼の口から言葉は出てこなかった。
会話……会話、しなくちゃ…
本の文を読んでいる振りをするように、目線を上下に動かしながら、話題を考える。
これ以上気まずいのは辛すぎる。
私から話しかけるんだ。
でも…話題…何も無いな……
五条くん、何が好きなのかも知らないし……
「「……、」」
時間が経てば経つ程話しかけづらい雰囲気になっていく。
っ、……もう、何でもいいから…！！
『えっと、さ…』
「……」
彼は、こちらを向かなかった。
ちゃんと聞いてくれてるのかも分からないまま、私は言葉を続ける。
『……何で今日、早かったの？』
……うん、めちゃくちゃつまらない話題です。何かごめん五条くん。
暫く返事は来なかったので、無視されたかな、と心の中で思った。
まぁ、慣れてはいるが、やっぱり1人だけ喋るのは何だか恥ずかしい。
顔がかあっと熱くなるのを感じて、本で顔を不自然に隠した。
……けど。
「………………ってない……」
『っえ？』
不意に、五条くんが口を開いた。
驚いて彼の方を見ると、視線が合ったので、お互い直ぐに目を逸らす。
『えっと……ごめん、い、今…なんて言った…？』
右側から、聞き慣れた舌打ち音。
すみません、だってまさか返事してくれると思わなかったんです。
ばくばくと心臓の音が大きくなって、私は五条くんの言葉に耳を傾けた。
「……別に、
俺はお前を嫌ってない。」
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美桜(プロフ) - あ〜、次が楽しみです！←好きッ (2021年3月12日 12時) (
レス) id: a2ac9ececf (このIDを非表示/違反報告)
きみを - しゅきぃぃ、、更新楽しみにしてます！ (2021年3月8日 16時) (レス) id: d62859d88d (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - うっちゅき…頑張ってください…亀更新でも全然気にしないのでこの作品を書いて読ませていただきありがとうございます(血涙) (2021年3月8日 16時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
さーこ - 好き過ぎる展開です！素敵な作品をありがとうございます！更新楽しみにしてます^o^ (2021年3月8日 8時) (レス) id: 98cdb25e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：点P
| 作成日時：2021年3月8日 0時
