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警報13 ページ15

事件は動いた。
 

研磨と一切関わりがなくなってからも、事件の捜査はきちんと続いていた。


冬真くんから送られる指示の通りにみんな動いた。


だが、私と研磨の"いつも通りに接する"ということは出来なかった。


そう素直に言うと、とりあえず一人では行動するなと言われたので、いつものグループに久しぶりにいる。


本当にこのクラスメイトいいやつばっかりで、最近の研磨と私の関係について、あまり何も言わなくなった。


ただ一言。「あまり二人の関係について言えないけど、なんでも言ってね!!」だ。


裏を返せば、くっついたらすぐ言ってね!?だが、シンプルになんでも言ってね、もあると思う。


私には出来すぎた友達だー。


そんなことを思いながらご飯を食べていると、ふと視線に気づく。


友人たちも気づいたのか、私にこっそり耳打ちしてくる。


分かった、大丈夫。そう意味を込めて頷いた。





「......尾崎さん、この子があなたに言いたいことあるんらしいんだけど」


「でもなんか危ないから、私たちもついてくね」


「尾崎さん、来て?」





この子とは、こわーいお姉様方の後ろにひっそりと立っている子のことだろう。


見る限り、二年。同級生だろう。





「すいません、まだお昼を食べているので、また今度にしていただけませんか」


「はあ?」





先頭に立つ一人がそう言うと、近くにいた友人の手を取った。


しまった。教室でご飯を食べるべきだったか。





「やめてください」


「じゃあ来てくれるのね、ついてきて」





私の言葉に満足したのか、友人の手を放してそう言い放つ。


大丈夫。このゴシップ記者もどきのクラスメイトのことだ。絶対誰かに伝わる。


誰でもいい。誰かに伝えて。


そう視線で言うと、ゆっくりとお姉様方の後ろについていった。





きっとここからは私の独壇場だ。しっかりと時間を稼ごう。

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帝@シーチキン - 本当でした!すいません、わざわざありがとうございます!すぐ訂正しますね (2016年7月31日 16時) (レス) id: d212f37b7b (このIDを非表示/違反報告)
大空♪(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!あと、5飛ばしてますよ! (2016年7月31日 16時) (レス) id: 64041b24cb (このIDを非表示/違反報告)
帝@シーチキン - ありがとうございます!すごい自信になります!きちんと応えられるよう頑張ります! (2016年7月31日 13時) (レス) id: d212f37b7b (このIDを非表示/違反報告)
美鶴(プロフ) - この作品大好きです!頑張ってください! (2016年7月31日 13時) (レス) id: 99a34cabf8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:帝@シーチキン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/MikadoSiic1/  
作成日時:2016年7月30日 12時

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