37 突然の来客 ページ11
与謝野晶子side
掌の痛みを噛み締める。
先程太宰に平手打ちを喰らわせた為ほんのりだが赤く染まっている。
妾は悪くない、馬鹿な方法を取った太宰が悪いンだ。
作戦会議の時から彼奴は既にこの様な方法を取ろうと考えてたンだ、本当何て野郎だい。
此処は手術室の待合室で、広い空間に妾一人だけが座って待っている。
偶然にも担当医の手術が入って居なかったから良かったものの、もし入っていたら確実にAは死ンでいた。
担当医が居るからと言って確実に安全な状態になれる訳じゃないけどね。
「御願いだよ、A
アンタにはまだ楽しい未来が残されてるンだ、此処で終わりだなんて可笑しいだろう」
人を失う恐怖は過去に体験している。
だから、妾の知人には誰も死んで欲しくない。
口を揃えて皆が云うだろう、
「だったら何故異能力を使わないのか」と。
使えてたらとっくに使ってるさ、使えないンだよ。
太宰の異能力無効化とは違って、謎のものがAを守るように覆っており異能力が効かない。
探偵社にも、ポートマフィアにも薄々気付いている奴は居るだろう。
Aには異能力が有る事を、そして其の異能力は可成の力を持っている事を。
妾も彼の事件で何となく察したさ、あまりにも不可解過ぎる事件だしね。
Aが秘めている力はあまりにも大きすぎる。
歌に関しても、異能力に関しても、その身体と見合ってない。
「...つくづく可哀想な子だよ」
「誰がですか？」
声が耳に入る、周りを見渡すも誰も居ない。
否、確実に聞こえた。
だが扉が開く音はしなかった。
何より妾は入口付近に座っている為人影なども見ることが出来る。
だか、何も聞こえなかったし見えなかった。
すると妾の背後から何者かに抱き着かれた。
「誰だい、アンタ」
「嫌だな、先日お邪魔しましたよ」
「知らないねぇ、
それと勝手に髪に触れンじゃないよ」
「Aは普通に触れさせてくれるんですけどね、
だから馬鹿みたいに俺の異能力にも掛かりました」
「...アンタ、Aに何したンだい」
「異能力を掛けただけです、
Aが言う事を聞かないから仕方無いでしょう？」
「何の話かさっぱり分からないけどアンタが最低な人間だって事はよォく分かった」
そして妾は声の持ち主の方を向いた。
振り向くと同時に扉が開き、太宰の姿が目に入った。
太宰が大声で叫ぶ。
「其奴の瞳を見たら駄目だ!!」
続く (更新停止中)
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生華(プロフ) - 乱歩ルート期待の敦くんの妹いさん» 有難う御座います、更新出来てなくて本当に申し訳ないです。貴女様のコメントに励ませれました…これからも何卒宜しく御願いします！ (2018年5月27日 23時) (
レス) id: 4d8bd19d6f (このIDを非表示/違反報告)
乱歩ルート期待の敦くんの妹い - この作品？小説？僕好きです！応援します！頑張ってください！(語彙力は小…中也の素敵帽子にバリムシャァされました。 (2018年5月23日 19時) (レス) id: 4a14a6da47 (このIDを非表示/違反報告)
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