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「ああもう、ストップ！もうやめて」
座りこみ壁に背がくっつく位には追い込まれていた私とイソップくんの仲裁に入ったのは、驚いたことに普段面倒事には首を突っ込みたがらないウィラだった。
目の前まで迫っていたイソップくんは割って入られたのが不満だったのか、珍しく怖がらずウィラを敵視した。
「今、話の途中なんですが」
「あのね、貴方達見苦しいのよ」
バチバチと火花を散らし苛つく二人の間からみんなの表情が
「わかりました。僕らが場所を変えます、行きましょうAさん」
「え」
「カールさんの勝手な都合でAの食事の時間を取らないで頂戴。ねぇA？」
「いや、その」
「はっきりしてください、Aさん」
「Aがきちんと言わなきゃわからないでしょ？」
「これ私が悪いの？？？」
いつの間にか二対一になってる気が否めない。
このままウィラに賛成してしまったらきっとイソップくんはもっと機嫌を損ねてしまうだろう。だからと言ってイソップくんと話をつけに行ったらご飯の時間が遅くなってしまう。折角作ってくれているのに冷ましてしまうのは失礼だし、実際お腹空いてるし…
「…イソップくん、お願い？」
悩んだ末、私は恥を捨てた
所謂上目遣いで、イソップくんの服の袖を少しだけ引く。
その「お願い」には、ウィラの意見に従いたいという意思といい加減そこから退いてほしいという意味を含めたものだった。
惚れた弱み、とでも言うのだろう。
マスクに覆われていない部分は赤くなり、目を少し逸らす。わかりました、と私の意見をすんなり受け入れてくれたイソップくんは座り込んでいた私の手を優しく引いて立ち上がらせてくれた。
本当に私のこと好きなのか…と
「…A、女出してきたわね」
「……お恥ずかしい」
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【可愛いの化身】＿＿ 配達員→←【恥を捨てろ！】＿＿ 納棺師
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作者名：瀬川 | 作成日時：2022年2月3日 14時
