検索窓
今日:6 hit、昨日:16 hit、合計:39,054 hit

到着 ページ34

「お待たせ致しました。ねね、Aとその学友三名、ただ今到着しました」

陣に着くと、ねね先輩は迷いなく中心へ向かう。

陣、といってもナルト城の見張りに見つからないよう、旗も幕もない、非常に簡素なものだ。

一体どこまで進むのか、と思っていると、先輩はある人物の前で立ち止まった。

ねね先輩が片膝をつけて頭を垂れたのを見て、私たちも後に続く。

「うむ。ご苦労であった」

そう言うのは、本来ならこんなところにおらず、城でデンッと構えているはずの。

「殿?」

チャミダレアミタケ城城主、茶乱網武であった。



殿の前から退出すると、何故ここに殿がいるのか聞く間も無く、声をかけられる。

「ねねくん、Aくん」

その声に振り返ると、そこにはダンディーなおじさまがいた。

「えっと、文左衛門さん?」

私が首を傾げながらそう言うと、文左衛門はパッと顔を輝かせた。

「良かったよ、覚えていてくれたんだね。しがない小頭の私のことなんて、もう昔の人とされているものだとばかり思っていたよ」

彼の言葉に私はそっと顔を逸らす。
後ろから小さな声でねね先輩に教えてもらったなんて、とても言えない。
というか文左衛門、小頭だったのか。

「竹谷くん、尾浜くん、鉢屋くん。今回は我々と共に戦うと決めてくれてありがとう。一度刀を交わしたからこそ、君たちの参戦を心強く思うよ」

文左衛門は笑顔でそう言って、どこかへ歩いて行った。
それに対して三人は、何故か私を守るように立ち位置を変える。

「……あの、三人共、どしたの?」

別に文左衛門は危ない人ではないと思うのだが。

「Aは黙ってて」
「あの人、なんか胡散臭い」
「何かされたら困るでしょ」

三人揃ってそう言うなんて、文左衛門が聞いたら多分泣く。

ちょっとねね先輩、笑ってないでなんとかしてください。

焚火→←笑顔



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
64人がお気に入り
設定タグ:忍たま , 山田家 , 久々知兵助   
作品ジャンル:ラブコメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

冴川冬香(プロフ) - j061191さん» コメントありがとうございます!この話本当に上げていいのかな?って五時間くらい考えて、やっぱり上げました。驚かせてしまってすみません(笑)めちゃくちゃ遠回りすることになるとは思いますが、いつかは幸せになるはずなので、お付き合いいただけると嬉しいです。 (2020年11月9日 21時) (レス) id: 33f8ec8fc5 (このIDを非表示/違反報告)
j061191(プロフ) - この展開は決まっていたことなんでしょうが、ど、動揺が…(・・;)続き無理ない範囲で良いのでお待ちしています! (2020年11月9日 21時) (レス) id: ad5fefd1f8 (このIDを非表示/違反報告)
冴川冬香(プロフ) - 凛@昆布教さん» テスト勉強はしようね……? とか言いつつ私も小テスト勉強一切せずに更新するんだけど。これからもご期待に添えるよう頑張ります。よろしくね。 (2020年11月9日 18時) (レス) id: 33f8ec8fc5 (このIDを非表示/違反報告)
凛@昆布教(プロフ) - 冴川冬香さん» 期待通りって(笑)んー、まあまあ時間あるときに更新してくれれば。睡眠は学校の授業中とか塾とかでしてるから問題はないかなー(テスト1週間前)(夜以外も寝てる)ふへへいつまでも待つぜ (2020年11月9日 17時) (レス) id: 0b140bf78a (このIDを非表示/違反報告)
冴川冬香(プロフ) - 凛@昆布教さん» 壊れてないよー(笑)ものすごく期待通りの反応をありがとう。そしてごめんね。爆弾投下しといてなんなんだけど、今日更新できるかわかんないんですよねー。まぁ、適度な睡眠を取りながら待っていてくれると嬉しいです。 (2020年11月9日 5時) (レス) id: 33f8ec8fc5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:冴川冬香 | 作成日時:2020年9月2日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。