骨格 ページ7
「……え、伊作先輩何言ってるんですか。そんな、私が女だなんて」
動揺を全力で抑え込もうとするけれど、声が少し震える。
「隠しても無駄だよ。女の子だってことくらい、見ればわかるから」
一度芽生えた不安はみるみるうちにぶわっと膨れ上がり、外へと溢れ出る。
「先輩は、なんでそう思われたんですか」
私が訊くと、うーんと少し考えて、伊作先輩は教えてくれる。
「骨格だね」
こ、骨格。どうやってもごまかせない部分、骨格。
「な、なんでそんなんでわかるんですか」
私の質問に、にこっと笑って伊作先輩が言う。
「だって、保健委員だから」
「……先輩、その言葉が万能な言い訳だとは思わない方がいいですよ」
私は思わずガチトーンで言う。
「んー？ でも、本当にそうとしか言いようがないんだよ。僕が人の骨格とかに興味を持ったのは、保健委員になったからだし」
そう言って困ったように眉を下げられると、私は何も言えなくなる。
「それから、月に一回、医務室に痛み止めもらいに来るくの一の子。あれもAの変装だよね」
「それも気づいてたんですか……」
私は生理痛が重い方らしく、二日目あたりは立っていられなくなる。だから毎回、始まったらくの一の子に変装して医務室に薬をもらいに行っていたのだ。
「学園全体での行事の時や、集会とかで見てもくの一にそんな子いないし。去年くの一教室ができるまでは毎月取りに来てた山本シナ先生が来なくなったし」
そんなことでバレるって……。
「ひょっとして、私がもらいに行く時にいるのが毎回伊作先輩だけなのって……」
「他の保健委員に見つかって謎のくの一が噂になったら、Aが困ると思って。それに、そういうのの周期なんてあまり人には知られたくないでしょ？」
紳士！
でも私、伊作先輩にこそ知られたくなかったよ……。
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スイちゃんですよ〜☆ - 今作も良かったです！(^^ω)次の続編に向けて出港。！ (2023年1月23日 0時) (
レス) @page39 id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - 今回の話も面白かったです。今後も健康に気をつけて更新がんばってください。引き続き楽しみに待っています。 (2020年5月10日 20時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
冴川冬香(プロフ) - ユリリンさん» いつもありがとうございます。この先の展開は一応決まっているので、できるだけ早く更新できるようにしますね。ご期待に応えられるよう、頑張ります。 (2020年5月9日 11時) (レス) id: 33f8ec8fc5 (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - このあとの夢主が心配です。皆が暖かく迎える事を信じます。更新楽しみにしています。引き続き健康に気をつけて更新がんばってください。 (2020年5月9日 10時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
唯(プロフ) - 冴川冬香さん» ありがとうございます！こちらもリクエスト受け付けていますのでこれからもよろしくお願いします！ (2020年5月5日 3時) (レス) id: 238aca14d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冴川冬香 | 作成日時：2020年4月30日 10時
