募る違和感 ページ7
忍術学園の裏山。
わたしはねね先輩と二人で、ここに現れるらしい学園の一年生を待っていた。
「「「しほーろっぽーはっぽー」」」
……来た。
子どもが歌を歌う声が聞こえ、わたしは狐蝶のお面をつける。
「わたしが陽動を仕掛けて、前に立つ若い方の教師を襲います。ねね先輩は、後ろの教師をお願いします」
いつも通りに軽く作戦を立て、わたし達は二手に分かれた。
ドンッと音を立てて、彼らの前にモーニングスターを落とす。
そしてわたしも、スタッと軽やかに降り立った。
「城に勝利をもたらすために。狐蝶、ただ今参上！」
いつもの決めゼリフを言うと、わたしは若い教師に襲いかかった。
「狐蝶！？」
驚いたように言う教師の顔に、見覚えがある。
こいつは確か、一年前に一時期城にいた青年。
「半助くんか？」
あの時点で彼はまだ十一歳だったはず。
なのに目の前にいるこいつは、成人しているように見える。
……違和感がまた増えた。
「先輩。この教師……」
ねね先輩にどういうことか聞こうと思い、彼女を見ると。
先輩と戦っているのは、山田伝蔵、わたしの義兄様だった。
……は？
「え、なんで義兄様が？ 四年生の担任のはずじゃ」
わたしが脳内大パニックに陥っていると、義兄様も戸惑ったように目を瞬く。
「A、なのか？」
……いや、Aって誰よ。
土井半助と一応戦いながらも、わからないことが多すぎて頭が上手く働かない。
「狐蝶、一旦引くわよ」
だから正直、ねね先輩のその言葉はありがたかった。
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冴川冬香(プロフ) - j061191さん» ありがとうございます！ 沢山楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2020年6月26日 18時) (
レス) id: 33f8ec8fc5 (このIDを非表示/違反報告)
j061191(プロフ) - 面白くて�気�ら一気に読みました！兵助くん大人しそうにみえて意外と大胆な所もあって…続きが楽しみです。 (2020年6月26日 0時) (レス) id: ad5fefd1f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冴川冬香 | 作成日時：2020年6月6日 8時
