鉢屋家の次男 参

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A「すぅ......」


伊作「ありゃ、寝ちゃったか.......」


いっぱい泣いてたみたいだし、泣き疲れちゃったのかな。


なんか、実習終わりのAを見ているみたいだ。

いっぱい泣いて、鉢屋に泣きついて......


近くで僕が見ていても、お互いに気づかなかった。


少しだけ、ほんの少しだけ.....ヤキモチ妬いたりする.....


鉢屋と和解する前の、心の拠り所であった僕からすればね。


伊作「あのときのまま、僕が一番であればよかった、のに.......」


そっと、眠ってしまったAの頬を撫でた。


A「ん、んぅ......」


伊作「！」


スリスリと僕の手にすり寄った。


一年生の時みたいだ。


一年生の時も、こうして風邪ひいて.....いっぱい僕に甘えてくれたっけね.....


伊作「A、Aは、僕をずっと好きでいてね.....」


こつんとおでことおでこを合わせた。


こんな、仄暗い気持ちを持った僕を.......


叶わなくていい。


僕の想いが、Aに届かなくていい。


でも、Aの頭の中に、少しでも僕がいてくれれば、それでいい.....


だから、だから......


伊作「僕を、見ていて....A......」


僕は、Aの頬に手を添えた。



そして......



伊作「っ.........」





Aの唇に、自分の唇を重ねた。

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