ボッチくんの奮闘

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潮江「ほら、飲めるか？」


コトリと置かれた湯呑み。

それを手に取り、そっと口をつけた。


A「あち.....ふぅー、ふぅー......ん.....」


そういえば僕、猫舌だった。

よく冷ましてお茶を飲んだ。


A「！おい、しぃ.......」


潮江「そりゃよかった」


立花「ん、食べられるか？」


A「あ、ありがとう、ございます......」


差し出されたお皿に乗ったきな粉おはぎ。


受け取って、お皿に乗ってた楊枝でひと口分に切り分け、ひとつを刺して口に運んだ。


A「......」


立花「おや」


潮江「甘いものが好きなのか」


緊張でガチガチだったAの表情や動き。

おはぎを食べたら、少し表情が緩んだ。


立花「お前は存外、顔に出やすいのだな」


A「？」


サラリと髪を撫でられた。


潮江「なあ、A」


A「ひ、ひゃいっ！」


潮江「.....お前のその髪は、地毛なのか？」


A「あ、この髪、ですか......？」


自分の結われた髪を一束掬った。


確かに、他の人には無い髪の毛の色だよ、ね......


そっか......


A「地毛、です.....父が、僕と同じ髪の色で.....」


潮江「そうなのか」


A「ｺｸｯ......」


幼い頃、村の子に気持ち悪いって言われたっけな......


はあ、死にたくなってきた.......




ふっ.....と目のハイライトが消えたAです。

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