俺は兄離れができない！

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古川「相変わらずのギャラリー」


A「慣れたわ、もう」


忍術学園の生徒って暇なのかね。

校庭で組手をやるってなると、必ずと言っていいほどギャラリーが来る。


情報が回る速さは、さすが忍者だが......授業ほっぽり投げて観戦するのは、どうかと思う。


別にいいけど、恥ずかしいし、あんま見ないで欲しい。


特に五年生。

さらにさらに、兄貴に！！！


A「はぁ......」


孫兵「帰りたい？」


A「うん。だるい」


古川「ははっ、さ、ペアはもう作ってるだろ？三い対三は。三ろ観戦な」


次屋「えー」


作兵衛「つまんないです」


左門「うん」


古川「いいもん見れるから、見とけよ」


三ろ「？？」



A「んーーっ.....っし」


孫兵「援護は任せて」


A「いいよ。好きに動けって」


孫兵「！....わかった」


数馬「よろしく」


藤内「よろしく！」


A「ん！」


孫兵「よろしく」


古川「じゃあ、よーい.....はじめ！！」


A「はっ！」


孫兵「っ！」


藤内、数馬「！！」



孫兵とAが一斉に動きだした。


その動きはまさに、以心伝心。



まるで、不破兄弟を見ているようだった。



数日で、そんなに息ぴったりになるものなのだろうか......



雷蔵「孫兵は、元々Aの援護を主とした戦い方をしてたんだ」


兵助「ふーん？」


雷蔵「それをやめさせたの。自分で動けって。自分が先導しろって。Aは、合わせられるより一緒に動きたいタイプだからね」


兵助「だから、あんなに息ぴったりなのか？」


雷蔵「うん。でもあれは、三年間で培ったコンビネーションだよ。兄弟じゃなくて.....仲間のね」


兵助「そうか」



雷蔵「ほんと、妬けちゃうよ」



そう言ってる割には、嬉しそうだぞ。


雷蔵。



兵助は、そう思った。

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