皆の思考が怖すぎる件

・兵助目線 ページ39

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尾浜「あ〜、疲れたねぇ....」


兵助「そうだね」


実技終わり、井戸で手を洗い終えて、教室に戻ろうとした。


尾浜「あれ、Aだ〜。立花先輩もいるよ」


兵助「ん、ほんとだ」


何をしてるんだろうか。


そう考えてると、立花先輩がAに口吸いをした。


兵助「は？」


尾浜「！！」


ふざけるな。

俺の、俺の、Aに.......


兵助「.......」


尾浜「！」


自分でも分かるくらい、痛いくらい手を握ってた。


立花「ふっ......」


兵助「っ！！」


立花先輩が、俺たちの方を向いて、ニヤリと笑った。

まるで、Aを貰ったとでも言うように.....


兵助「っ！」


カッと頭に血が昇った。


兵助「ふーー......」


尾浜「へ、すけ......」


勘右衛門の声も聞こえないくらい、なにも、見えなくなりそうだった。


兵助「......」


尾浜(兵助、手から血が......そんなに、なのか....確かに、俺も、ヤキモチは、妬いたよ。けど、兵助は、そんなレベルじゃない....今にも、手が出そうだよ......)


兵助「......」


憎い。俺の、俺のAを......


俺のAに、口吸いを.....


ふざけるな。

渡さない。俺だけのAなんだ。渡さない。立花先輩になんて、絶対に渡さない。

Aは、俺のなんだ。

俺だけのAなんだ。


尾浜「へ、へい、すけ......」


兵助「......」


見せびらかすように。俺のAに、Aの首に.....


許さない。絶対に渡すものか。


今夜、Aの部屋に行こう。


立花先輩にやられた事、全部、全部.....俺で上書きしてやる......


兵助「勘右衛門、今日、戻ろっか」


尾浜「ﾋｭｯ......」
(なに、その顔......怖い。背筋が凍るほど、初めて、ここまで怖いって思った。嫉妬は人を狂わす。肝に銘じよう......)


兵助「勘右衛門？」


尾浜「あ、うん。戻ろっか」


勘右衛門と二人で、教室に戻った。

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