episode.75 ページ28
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「え・・・?」
黙って俯いていた誉さんが
顔を上げて瞳を大きくした
『ミーティングの後、ご飯に誘われて
行った先のお店で偶然・・・・・』
「天音くんと話したの?」
『軽く挨拶しただけです
あとは何も』
「そっか」
『香り、変わってた』
「香り、、?」
『私と付き合ってた頃、
お揃いの香水買って
いつもつけてたんです』
『でも昨日会った時違う香りがした』
そして心がチクッと痛んだんだ
「・・・・」
『・・・・・・・・・きっと慧はもう
次に進んでいるんです』
『それなのに、私は・・・・・・』
それなのに私はずっと
立ち止まったまま、
迷子になった子どもの様に
立ち止まったままでいる・・・・・
「いんじゃないかな
今はまだ立ち止まってたって」
『え・・・?』
「時間はかかるかもしれないけど
次にAちゃんが
運命の人を、心から思える人を
愛してあげれば」
そう言いながら誉さんは
ハンカチを差し出した
気づかなかった
涙、出てたんだ・・・・・・
「ね、だからそんな顔しないでよ
Aちゃん・・・
焦る必要ないんだよ」
『・・・・・・はい』
誉さんからハンカチを受け取り
軽く目元を抑えた
『運命の人
現れるでしょうか・・・・・』
「きっと見つかるよ。
もしかしたらもう
出会ってるかもしれないよ・・・?
運命の人に」
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作者名:miimaru. | 作成日時:2019年6月16日 22時