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「大好きなお兄ちゃん達が居なくなって、おばあちゃんのところに預けられた私は一人だった。

転校した先の学校じゃ上手くいかなかったし、
家に帰ってもおばあちゃんしか居なかったし、

遊ぶ相手もいない私は一人だった。

そんな私と遊んでくれたのが今の総長。

彼が行くところに私も着いて行くし、彼の考えを否定なんてしなかった。


副総長って立場貰って、ずっと傍に居てくれて。

私も総長も東卍が大好きだからさ、ちゃんと下をまとめないといけないんだけど、


でも頭いいの私ぐらいだし、東卍の参謀なんて言われてるから変な奴が嗅ぎ回ったりしてたら

色んな考えが出てきちゃってさ。

私の考えでしかないのに一人で突っ走って、
違うかもしれないことを人に被せようとして、

それを総長にみっともないって言われてさ。」


E組の子にも話さなかったのになぁ、と思いながらも勝手に口が動く。


「もう、どうしたらいいかわかんなくって、
私が悪いのに総長にキレて逃げちゃって、

他の東卍のメンバーに相談したら良かったんだろうけどさ、

こんな姿見せたくなくって、」


段々と溢れてくる涙。


あぁ、今年に入って何回泣くんだろう。


そう思ってしまうが流れる涙は止まらない。


「誰にも相談できないし、

E組の子達にまた迷惑かけちゃうし、」


袖で涙を拭いていると学秀が立ち止まって抱きしめてきた。


浅野「一年の時からほんと変わらないな、お前は」


「っ」


浅野「一人で溜めて爆発してどうする。

第三者ではあるが一年の時からAの傍にいたのはこの僕だ。

この学校じゃあ一番お前のことを知っている。
クラスメイトにも仲間にも相談できない事だったら僕のところに来ればいいものを、」


「だって学秀、私が暴走族に居ること反対してるじゃん、」


浅野「そりゃそうだろ。

でも一人で悩んで抱え込むのとは話が別だ。」


私は学秀のワイシャツを握りしめる。


なんでこう優しいのかな。


バブーッ!!!!と聞きなれた音がしたかと思えば、


小さな声で「A?」と呼ぶ声が聞こえた。


学秀が離れてくれて、顔を上げるとバイクに跨ったマイキーがいて。


「っ、なんでここに、」


マイキー「邪魔したな」


そう言ってバイクから降りずにまた走り去ってしまう。


ここまで来ることなんてないから私に態々会いに来たはずなのに。



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美海(プロフ) - ayakaさん» そう言ってもらえて嬉しいです🥺更新楽しみに待っていてください☺︎ (2021年11月15日 7時) (レス) id: 8493b8cb9c (このIDを非表示/違反報告)
美海(プロフ) - 蓮さん» 笑い要素も必要かな〜って👍 (2021年11月15日 7時) (レス) id: 8493b8cb9c (このIDを非表示/違反報告)
ayaka(プロフ) - もうほんとこの作品大好きすぎる😍😍いつも楽しみにしてます! (2021年11月15日 0時) (レス) @page13 id: b36e270980 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お兄さんが心配でならない人!!私かい、!!が好きすぎるwww (2021年11月14日 11時) (レス) @page8 id: 6d37bdf342 (このIDを非表示/違反報告)
美海(プロフ) - 優さん» わぁ、それはすみません笑更新楽しみに待っていてください☺︎ (2021年11月11日 7時) (レス) id: 8493b8cb9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美海 | 作成日時:2021年11月7日 13時

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