. 前世は鬼殺隊、その記憶ございます。３

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三年生に上がり、進路を決めていく時期となった。


炭治郎達は淡々と決めているが私は全く決まらない。


卒業したらすぐに杏ちゃんの所だが大学には行きたい。


｢どうしようかなぁ｣


進路調査表が書けずに一人クラスに残って考えた。


外からは部活に励む子達の声が聞こえてくる。


炭治郎達はそれぞれ用事があって帰っていった。


私は窓の外を眺めてどうして行くかを悩んだ。


したいこともなければ進もうと思う道もない。


童にぃは大学を卒業して大学院に入った。


同じ大学を目指そうにも童にぃは頭がいい為入れるわけもない。


かと言ってしのぶちゃんとカナヲと同じところと言っても医学部だから生半可な気持ちの私が行っても無駄なだけ。


｢お嫁さん、って書いたら怒られるんだろうなぁ｣


煉獄｢うむ、それは怒られるだろうな！｣


私はビクッと肩を揺らす。


ボヤいた言葉に返事が返ってくるとは思わなかったから。


｢い、いつの間に｣


煉獄｢少し前だ！
ずっと悩んでいるから気になって入ってきてしまった！｣


｢そう、｣


多分この階には私と杏ちゃんだけ。


｢生徒として聞くね、

進みたい道がなかったらどうすればいい？｣


煉獄｢そうだな、とりあえず大学に行くのがいいだろう！
大学でしたいことを探せばいい！
大学を出れば何かしらの職には就けるだろうからな！｣


大学、かぁ。


炭治郎達はみんな同じ大学。


そこに寄っても良いのだが本当にそれで良いのだろうか。


煉獄｢大学に行かずに嫁になっても周りが楽しそうにしているから寂しくなるだけだぞ？｣


｢そうかも知れないけどさぁ......

多分ね、記憶を取り戻さなかったらこんなに悩んでなかったと思う。
友達と同じ大学に行って、バイトして、就職して、変哲のない人生を送ってただろうね｣


煉獄｢記憶を取り戻して後悔しているか？｣


｢ううん、その逆。

取り戻したからこそ悩んでるの。
したいことがない、とかの言い方は少し違うかったかな。

したいことが多すぎて決めることが出来ないの。
前世でこの歳まで生きることが出来なかったし、

杏ちゃんと炭治郎達としたいことがいっぱいある。

だからどうすればいいのかが分からない｣


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