. 前世は鬼殺隊、その記憶ございます。２

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それから夏休みに入り、杏ちゃんと会う日が少なくなった。


祭りの見回りとかで会ったり家族ぐるみで食べに行ったりしただけ。


｢このまま夏休み終わるのかなぁー｣


夏休みが終わる一週間前。


ベランダに出て空を見ていると一台の車が家の前に止まった。


今は夜の九時過ぎ。


車から出てきた人は杏ちゃんで。


｢え？！｣


杏ちゃんは此方に気づいて手招きをした。


私はバタバタと部屋から出て階段を降りる。


母｢どうしたのー？｣


｢杏ちゃん！｣


私は玄関から外に出て、家の前に立っている杏ちゃんを見る。


｢どうしたの、こんな時間に｣


煉獄｢夏休みの間何も出来なかったからな。｣


はい、と杏ちゃんが渡してきたのはブランド物の袋。


｢え。｣


煉獄｢開けみてくれ｣


袋から取り出すと中には長細い長方形の白い箱が入っていて。


開けるとストーンが着いたネックレスだった。


｢これ......！！｣


煉獄｢Aに似合いそうだと思ってな！｣


｢え、ホントに貰っていいの？｣


煉獄｢あぁ！て言うかA以外に渡す人は居ないからな｣


杏ちゃんは私の頭の上に手を置いて。


｢ありがとう！！
学校に着けていこうかな〜｣


煉獄｢む！それは校則違反だな！｣


｢わかってるよ、付けていかないって｣


高いものを学校に付けていけるわけないし。


煉獄｢じゃあ俺は帰る！｣


｢うん、ありがとう！｣


杏ちゃんは車に乗って家に帰っていった。


家に入るとお母さんがニヤニヤと此方を見ていて。


母｢よかったわねぇ〜｣


｢でしょ〜｣


母｢見せてみせて｣


お母さんにネックレスを見せる。


外は暗かったから気づかなかったがこのストーン、誕生石だ。


母｢大事にしなさいよ？｣


｢大事にするに決まってるよ｣


昔もこのような事があった。


任務から帰ってきた時に杏ちゃんが家に来て。


その時は確か簪をくれたんだっけ。


いつもいつも杏ちゃんは私好みの物をくれる。


私も何かお返ししないとなぁ。


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