３４ ページ34
.
二時間目が終わった頃に教室に戻ると皆此方を見て。
切島｢福沢！｣
｢なに？｣
切島｢お前の両親って.....｣
あァ、その事。
私は手に持っていたスマホをポケットに入れる。
｢なんで教えないといけないの？｣
ジッと見てそう言う。
切島｢俺達も何か手助けになろうと｣
｢聞いたところで貴方達には何も出来ない。
手助け？巫山戯んな。
何も出来ないただの学生が何を手助けするわけ？
出来ることなんて同情するだけじゃないの。｣
ヒーローにもなっていないただのヒーローの卵。
何も出来やしないし、できることはない。
｢興味本位で聞いてこないで。
出久、あんたもだよ。
軽々しく人のことを話すんじゃない。｣
出久を見ながらそう言う。
いつもと呼び方が違うからか目を開いて驚いていた。
緑谷｢ご、ごめん.....｣
上鳴｢でもさ、話した方が楽な時ってあるだろ？｣
｢なんで楽にならないといけないの？
楽になれば何かいいことでもある？
話しても状況は何も変わりはしない。｣
言葉にみんな口を閉じて。
私は何も間違えてはいけないから。
溜息を着いて椅子に座る。
カバンからパソコンを取り出して電源を付けた。
もうすぐ七月。
簡単な報告書は作り上げてないと。
報告書を作る前に届いていたメールを見る。
宛先は知らないところで、件名に“中原中也”と書かれていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 390人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美海(プロフ) - よりゆい。さん» 教えていただきありがとうございます.....！！ (2019年9月10日 16時) (
レス) id: 8493b8cb9c (このIDを非表示/違反報告)
よりゆい。(プロフ) - コメ失礼します...！あの、27話の太宰さん、芥川って言ってたと思うんですけど、多分太宰さんは芥川くんと呼ぶと思います...あと、28話の安吾も太宰さんのことを太宰くんと呼ぶはずです...指摘失礼しました。更新楽しみにしています...！ (2019年9月9日 23時) (レス) id: 58eba1b546 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美海
| 作成日時：2019年9月7日 7時
