三節 十七部 ページ32
ナオの叫び声基悲鳴が廊下まで聞こえたのか金龍が苦笑いを浮かべながら扉から顔を覗かせた。
「朝からどうしたの主様」
「クロが!クロが酷いんだ!!」
「菓子の食べ過ぎは体に良くないからな」
「これは菓子じゃない!」
半泣きのナオが指さすパンを金龍は見る。勿論金龍はこれを初めて見た時から知っていて、やっとバレてしまったのかと苦笑いしながら黒龍と声をハモらせた。
「菓子だろ」「お菓子かなぁ」
「きりゅーまでぇ!!」
数十分後、橙龍が来た頃にはナオは机に突っ伏していた。何も知らない橙龍はその姿に首を傾げ困惑した。
「あ、主殿、?どうなされたのだ」
「ぐすっ………しお〜…」
何事かと黒龍に視線をやると溜息を零しつつ親切に答えてくれた。
「ちょっと駄々捏ねて拗ねてるだけだ」
「だ、駄々?」
すると出入口の方から赤い髪がひょこりと覗いた。
「おはよーございまーす、ってお嬢?なぁに泣いてるんですかー?折角可愛い顔してんのに、泣いてちゃもったいないですよ」
アカはナオの元へ行き甘やかすように優しく頭を撫でるが少し不貞腐れ顔でアカの顔を見ると一言。
「やかましいわ」
「えぇ酷い〜」
食事を終え少しして、準備を終えたらナオは皆に声をかけた。
「さて、そろそろ
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作者名:宇宙ノ彼方 | 作成日時:2019年7月28日 19時